【明治安田生命J1最終節 川崎F5―0大宮 ( 2017年12月2日 等々力 )】
初優勝の要因は風間前監督がつくった攻撃的なサッカーをベースに、鬼木監督が組織的な守備を整備したことだろう。後半戦は1敗しかしていないが、負けなくなったのは守備力が上がったから。特に終盤戦でG大阪、浦和と続けて1―0で勝つなど、僅差で勝ち続けたのは守備力がついたから。ここが昨季からいちばん成長した部分だろう。特に終盤戦は4バックにして安定感が増し、バランスもよくなった。谷口、車屋が日本代表に呼ばれたように、選手も成長した。
攻撃面では中村の調子が良かったこともあるが、家長の加入も大きい。この試合でも3アシストしたが、技術が高いうえに、川崎Fに来てハードワークできるようになった。昨季も中盤でボールを回すサッカーをしていたが、家長が一枚加わってより精度が増し、ゴール前にパスが入る回数が増えた。小林が23点で得点王になったが、中村に加えて家長からもいいパスが来るようになり、チームの勝利に直結した。(川本治氏=元ジェフ市原強化部長)