宇野昌磨 今季初戦トップで日本V導いた 世界初4回転半成功マリニンに見せた王者の貫禄

2022年10月09日 04:51

フィギュアスケート

宇野昌磨 今季初戦トップで日本V導いた 世界初4回転半成功マリニンに見せた王者の貫禄
世界王者の意地を見せた宇野(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【フィギュアスケート・ジャパンオープン ( 2022年10月8日    さいたまスーパーアリーナ )】 日本、北米、欧州の3地域対抗戦として各チーム男女2人ずつのフリーで争い、五輪2大会連続メダリストで世界選手権王者の宇野昌磨(24=トヨタ自動車)は男子トップの193・80点をマークし、日本の優勝に貢献した。今季初戦から世界王者としての貫禄を見せつつも、2位だった17歳新星のイリア・マリニン(米国)の演技を称賛。新たなモチベーションを得て、本格的なシーズンに向かう。
 新たに出現したライバルが、宇野の闘志を触発していた。男子トップの得点を出しながらマリニンの好演技が頭から離れない。「マリニン選手の方が僕より素晴らしい演技だった」。世界王者は、謙虚に17歳を褒めた。

 宇野は今季初戦で新フリー「G線上のアリア」を披露。4回転4種5本の高難度構成で挑み、回転が抜けたフリップ以外のループなど3種4本を決めた。「内容は妥当」。すぐに自分の演技を動画で見返すと、最後まで力強く滑りきれた体力、ルール変更に対応できたスピンなど収穫があった。

 自らの演技以上に糧となったのがマリニンだった。超大技4回転半などにミスが出たが、大技ルッツやトーループの4回転を軽々と着氷。2人の点差はわずか0・38点だった。新星について「いろんなものがこれからどんどん伸びていく。この1、2年のうちに圧倒的な存在になる」と評した宇野は「それについていけるように自分と向き合っていきたい。モチベーションが一番大事。マリニン選手に置いていかれないようにしようというメンタルがプラスに向く」と決意を新たにした。

 五輪連覇でフィギュア界をけん引した羽生結弦さんがプロ転向し、北京五輪金のネーサン・チェン(米国)は休養中。「再びこうやって現れるんだな」と、切磋琢磨(せっさたくま)できる新たな存在がうれしい。今月下旬のGPシリーズから世界王座を防衛するシーズンが本格的に幕を開ける。急成長を遂げるマリニンとともに、宇野も高みを目指していく。

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