斉藤立で国士舘大16年ぶり日本一 昨年代表戦で敗れた雪辱 「今後の人生の財産になる大会になった」

2023年06月26日 04:25

柔道

斉藤立で国士舘大16年ぶり日本一 昨年代表戦で敗れた雪辱 「今後の人生の財産になる大会になった」
16年ぶり7度目の優勝を決め、仲間たちに胴上げされる国士舘大の斉藤 Photo By スポニチ
 【柔道全日本学生優勝大会最終日 ( 2023年6月25日    日本武道館 )】 体重無差別の7人制で争われる男子は、国士舘大が6連覇中の東海大を3―0で下し、16年ぶり7度目の優勝を果たした。100キロ超級で世界選手権2大会連続代表の斉藤立(4年)も、副将として臨んだ決勝で優勝を決める白星。昨年は代表戦で敗れ、V逸の責任を一身に背負ったエースがリベンジを果たし、来年に迫ったパリ五輪を目指す個人の闘いにも弾みを付けた。
 わずか数十センチしか上がらなくても、仲間たちの手による胴上げは格別の味だった。決勝は1―0で迎えた7人中6番目となる副将戦で、斉藤が3分7秒、反則勝ちして優勝決定。「本当にうれしいし去年の借りを返せた」と心の底から喜んだ。

 同じ顔合わせだった昨年度決勝。本戦では1―1で決着がつかず、優勝の行方は代表戦に持ち込まれた。期待を背負って畳に立った斉藤だが、70キロ以上も軽い相手主将の村尾三四郎に延長戦の末に抑え込まれ敗戦。「本当に1年間地獄だった。試合自体がトラウマになるくらい追い詰められた」と振り返るほどの失意を味わった。

 5月の世界選手権では“絶対王者”リネール(フランス)に敗れるなどして7位。帰国後2週間は「引きこもって」、今大会前も気持ちの面では決して乗っていなかった。それでも「個人戦では味わいようのないプレッシャーと緊張感」があるという団体戦で、思い出したのは「気迫」。前面に出した戦いぶりで、父の故・仁さんは大学時代に成し遂げられなかった学生日本一を仲間と喜び合った。

 「今後の人生の財産になる大会になった」と斉藤。トラウマを払拭し、大きな経験を得て、まずは選考レースをリードするパリ五輪代表をつかむ。

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