伯桜鵬 最速三賞 デビュー4場所目で敢闘賞&技能賞もV逸に「稽古して強くなるしかない」

2023年07月24日 05:26

相撲

伯桜鵬 最速三賞 デビュー4場所目で敢闘賞&技能賞もV逸に「稽古して強くなるしかない」
<大相撲名古屋場所千秋楽>豊昇龍に敗れ 礼をする伯桜鵬に、拍手が送られる(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所千秋楽 ( 2023年7月23日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 名古屋場所の三賞選考委員会が23日、ドルフィンズアリーナ内で開かれ、新入幕で11勝した伯桜鵬が敢闘賞と技能賞を初受賞した。付け出しデビューから所要4場所での初受賞は最速で、19歳11カ月は史上7位の若さ。新入幕の三賞ダブル受賞は2014年秋場所の逸ノ城以来。湘南乃海と豪ノ山も敢闘賞を受賞し、新入幕3人の三賞受賞は史上初。ほかに殊勲賞には錦木(初)、敢闘賞には豊昇龍(初)、琴ノ若(4度目)、北勝富士(初)を選出した。受賞者は延べ人数で8人になり、過去最多6人を超える史上最多受賞となった。
 大相撲の歴史を塗り替える快挙には届かなかった。伯桜鵬は、大関昇進を懸ける関脇を相手に気迫負けはしなかった。時間前の仕切りで、一歩も引かない激しいにらみ合い。19歳とは思えない堂々の姿を見せたが、得意の左四つから電光石火の上手投げで転がされた。「豊昇龍関の方が自分より強い。それが結果なので稽古して強くなるしかない」。悔しそうな表情を見せながら潔く負けを認めた。

 悔しがる一番の理由は、優勝を逃したことではない。「師匠と同じ12勝ができなかったのが凄く悔しいし情けない」。場所前から約束していた、宮城野親方(元横綱・白鵬)の新入幕時の成績には惜しくも届かなかった。

 それでも歴史的な偉業には変わりない。新入幕ながら優勝争いに絡んだ活躍と、内掛けなども見せた技の多彩さが評価されて敢闘賞と技能賞を獲得した。初土俵から4場所目での受賞は、5場所目の雅山と逸ノ城を抜く史上1位のスピード記録。「凄く光栄なこと。感謝の気持ちしかない」とかみしめた。

 ざんばら髪の19歳の視線は、早くも前を向いている。幕内中位に番付を上げる来場所へ「稽古するしかない」とさらなる飛躍を誓った。この日、伯桜鵬の母校・鳥取城北高相撲部の寮で部員らとともに見守った顧問の谷本将也教諭(27)は「十両優勝決定戦で負けたからこそ強くなった」と先場所からの成長の要因を分析。「この悔しさも糧にして絶対また強くなってくれる」。来場所も大活躍する姿が、恩師の目には映っていた。 

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