【世界水泳】渡辺一平は終盤失速6位…自身3つ目のメダル獲得ならず「努力が足りないのかな」

2023年07月28日 21:38

競泳

【世界水泳】渡辺一平は終盤失速6位…自身3つ目のメダル獲得ならず「努力が足りないのかな」
男子200メートル平泳ぎ決勝で6位に終わった渡辺(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【水泳世界選手権第15日 ( 2023年7月28日    福岡 )】 男子200メートル平泳ぎの決勝が行われ、元世界記録保持者の渡辺一平(26=トヨタ自動車)が2分8秒78で6位に終わった。17年、19年の銅メダルに続く表彰台を逃した。優勝した覃海洋(中国)は2分5秒48の世界新記録をマークし、平泳ぎ3冠に輝いた。
 前半から積極的に攻め、2番手で100メートをターン。150メートルまで世界記録を上回るペースで上位争いを演じたが、最後は失速してしまった。友人や家族の大声援を受けての決勝。「昼間から泣いてしまうくらい、色んな感情が交わりつつレースをすることができた。まだまだ僕自身、頑張らないといけないなと思った」と涙をこらえながら、言葉をつないだ。

 準決勝は2分9秒50で8位通過。「思ったよりタイムが出なくてびっくりしています」と感覚とタイムが一致せず、戸惑いを隠せなかった。決勝は第8レーン。「4年ぶりの代表復帰なので、自分はただのチャレンジャー。端からレースをプラスに考えていいレースをしたい」と意気込んでいた。

 2分06秒67の自己ベストを持つ元世界記録保持者。17年、19年と銅メダルを獲得したが、ここ数年は苦しんだ。21年の東京五輪は選考会で敗れて出場を逃すと、左膝のけがなども重なり一時は引退も頭をよぎった。

 悪い流れを断ち切ろうと、昨年から12年ロンドン五輪男子200メートル平泳ぎ銅メダルの立石諒を指導した高城直基コーチに師事。練習ではフォームを崩なさいように過度には追い込まず、理想のフォームで泳ぎ続けることを追求。「つらい時に耐えるのが練習だと思っていたので新鮮だった」と徐々に本来の姿を取り戻した。

 同じレースで中国選手が世界新記録を樹立し、危機感もある。「もっと頑張らなきゃなと思うし、努力が足りないのかなと思う」。それでも4年ぶりの世界舞台。表彰台には届かなかったが、復活を印象づけた。

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