元十両・栃丸が休場明けの実力者対決制して序二段優勝!大歓声を浴び「盛り上がってくれてよかった」

2024年03月25日 07:08

相撲

元十両・栃丸が休場明けの実力者対決制して序二段優勝!大歓声を浴び「盛り上がってくれてよかった」
<大相撲14日目>叩き込みで龍王を破り序二段優勝決を決める栃丸(左)=撮影・後藤 正志 Photo By スポニチ
 【大相撲春場所千秋楽 ( 2024年3月24日    エディオンアリーナ大阪 )】 元十両で東序二段47枚目の栃丸(31=春日野部屋)が龍王(30=二所ノ関部屋)との序二段優勝決定戦を制し、幕下優勝した16年初場所以来8年ぶり自身2度目の各段優勝を決めた。
 立ち合いもろ手突きから細かく突っ張り、距離を取ってからタイミングよく引いてはたき込みを決めた。久々に満員の場内から大歓声を浴び「緊張した。盛り上がってくれてよかったです」と独特の雰囲気に充実感。持ち味を存分に出して関取経験者の実力を示した。

 昨年8月末に古傷の両膝を手術し、3場所連続全休を経て臨んだ復帰の土俵。相手の龍王は幕下上位経験者で、昨年9月初旬にアキレス腱を断裂して3場所連続全休で番付を下げていた。「相手もケガ明けでお互いイーブン。自分の相撲を取ろうと思った」。ともに再起を期して臨む今場所、実力者同士の思いが交錯した。

 「勝ち負けよりも自分の相撲。まずはそこから」とケガしないことを最優先に「優勝はおまけ」と欲を出さないよう心掛けてきた今場所。初土俵から13年で自身初の7戦全勝、そして8年ぶりの各段優勝を実際に果たすと「やっぱりうれしいですよ」と満面の笑みを見せた。表彰式を終えて引き揚げてきた花道では、幕内土俵入りを待つ関脇・大栄翔(30=追手風部屋)と握手。小中学生時代に東京・練馬石泉相撲クラブや埼玉・朝霞相撲錬成道場でともに汗を流した後輩から祝福を受けた。

 来場所は三段目中位へ大きく番付を戻し、関取復帰への歩みを少しずつ進めていく。「師匠がいる間にもう一回(関取に)上がりたい。恩返しできるように、不器用なりにやっていきたい」。春日野親方(元関脇・栃乃和歌)が定年を迎えるのは3年後。31歳の苦労人は、焦らず着実に番付を戻していくことを誓った。

 ◇栃丸 正典(とちまる・まさのり)本名=長谷山正典。1992年(平4)8月26日生まれ、東京都練馬区出身の31歳。練馬石泉相撲クラブで4歳から相撲を始め、小4でわんぱく相撲全国大会優勝、全日本小学生相撲優勝大会優勝。6年時にわんぱく相撲全国大会優勝。大泉学園中3年時に関東大会3位。足立新田高2年時に全国選抜大会16強。11年技量審査場所で初土俵。16年初場所、6勝1敗で決定戦を制して幕下優勝。初土俵から11年かけ、22年夏場所で新十両昇進。同年九州場所で幕下転落。23年8月末に両膝を手術。1メートル71、159キロ。

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