明豊、無念サヨナラ負け 川崎監督「悔しい。何とか勝たせてやりたかった」

2021年04月02日 05:30

野球

明豊、無念サヨナラ負け 川崎監督「悔しい。何とか勝たせてやりたかった」
<東海大相模・明豊>東海大相模に敗れ、悔しげにアルプス席に駆け出す明豊ナイン(撮影・坂田 高浩) Photo By スポニチ
 【第93回選抜高校野球大会最終日 決勝   明豊2ー3東海大相模 ( 2021年4月1日    甲子園 )】 初優勝にあと一歩。いや半歩、明豊は及ばなかった。2―2の9回1死満塁。東海大相模、小島大河の打球。遊撃の幸修也がはじいた。強襲安打となり、サヨナラ負け。川崎絢平監督は「全て出し切った」と選手をねぎらいつつ、「勝てるチャンスはあっただけに、悔しい。何とか勝たせてやりたかった」と振り返った。
 手に汗握る試合だった。初回に黒木日向の左前適時打で先制。直後に追いつかれたが、4回には阿南心雄(しゆう)の左犠飛で再び勝ち越し。5回に追いつかれて以降は両チーム走者を出すも投手陣が踏ん張った。10安打を放ったが、6回以降は追加点が奪えなかった。指揮官は「前半にあと一本が出なかったことが後半に響いた」と語った。

 1学年上の先輩のためにも何とかしたかった。新型コロナウイルスの影響で出場するはずだった昨年のセンバツは中止。夏の交流試合で甲子園の土は踏んだが、悔しい思いをして巣立っていった世代から今大会中、毎日のように激励メッセージがチームに届いた。幸主将は試合前にLINEで昨年度の主将だった若杉晟汰(ENEOS)らに「日本一取ってきます」と送った。幸は「日本一を成し遂げられなかった。本当に悔しい」と無念さをにじませた。

 それでも「史上最弱」から「史上最高」まで上り詰めたことは価値がある。昨年、秋の県大会前にある県選手権の決勝で津久見に敗戦。川崎絢平監督は「甲子園どうこうじゃない。史上最弱だ」と選手にハッパをかけた。幸主将は「その言葉がなかったら、ここまで来れていなかった。全員でやろう、見返してやろうと思った。落ち込んでもなかったですし、前向きに捉えていた」と糧にした。初の決勝進出。ベスト4という過去最高成績を超えた。

 昨秋の公式戦8試合で失策1だった守備は甲子園でも全試合無失策。全てタイプが違う投手陣は全試合継投で決勝まで進んだ。大きなインパクトを残した準優勝。川崎監督は「成長具合は素晴らしい。ただ、謙虚さ、反骨心を失ったら成長しなくなる。今日の悔しさを持って明日から進んでほしい」と期待した。

 ▼智弁和歌山・高嶋仁名誉監督(明豊・川崎絢平監督の智弁和歌山での選手、コーチ時代に指導)勝てそうな雰囲気はあったが、この経験を生かして次は優勝できると思う。教え子の川崎と中谷(仁=現智弁和歌山監督)の(甲子園での)対決を楽しみにしています。

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