東海大相模の控え投手・向川夏輝 アルプスから見たライバルの背中

2021年04月02日 11:30

野球

東海大相模の控え投手・向川夏輝 アルプスから見たライバルの背中
スタンドで声援を送る東海大相模・向川 Photo By スポニチ
 みんなが頑張って、本当にうれしい。でも、少しだけ悔しかった。10年ぶり3度目のセンバツ優勝を果たした東海大相模の控え投手・向川夏輝(3年)は一塁側アルプスから、サヨナラ勝ちを見届けた。
 決勝で先発した石川永稀、5試合無失点で優勝投手になったエース・石田隼都は同級生。「甲子園で躍動しているのを見て格好良いなと。あそこでプレーできるのはいいなと思いました」とライバルたちの投球を目に焼き付けた。

 昨秋の神奈川県大会決勝、鎌倉学園戦では8回から登板した。「公式戦初登板で、めちゃめちゃ緊張しました」。そんなとき、さりげなく声をかけてくれたのが石田だった。「“周りを見るんじゃなくて、ミットだけ見て投げれば大丈夫。最近はいいボールがいっているんだから”と言ってもらって、落ち着いて投げられました」と振り返る。2回無失点に抑え、優勝の瞬間をマウンドで味わった。関東大会もベンチ入りした。

 練習試合や紅白戦で打ち込まれたとき、石川に「どうすればいいかな?」と相談したことがある。返って来た言葉は「打ち取れるときもあるし、打たれることもあるでしょ」だった。常にポジティブにマウンドに上がる姿に、ヒントを得た。「石川は普段は面白いやつなんですけど、人が見ていないところで練習しているんです。努力を人に見せないんですよね」と同級生ながら、学ぶことも多い。

 冬場に右肘を痛め、甲子園のメンバー入りをアピールできなかった。「夏は絶対にメンバーに入れるように今までの何倍も努力しないと。体のケアもしっかりやって、ケガをしないように」と夏を見据える。センバツ5試合は全てアルプス席から仲間のプレーを見た。数カ月後、あのマウンドに上がっている姿をイメージしながら、再出発を切る。(川島 毅洋)

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