阪神・湯浅 復調の鍵は「高めへの狙った直球」 交流戦ラスト6連戦へ気合「もっとチームの力になりたい」

2023年06月13日 05:15

野球

阪神・湯浅 復調の鍵は「高めへの狙った直球」 交流戦ラスト6連戦へ気合「もっとチームの力になりたい」
阪神・湯浅 Photo By スポニチ
 阪神・湯浅京己投手(23)が12日、北海道遠征からの帰路で完全復調へのポイントとして「高めへの狙った直球」を挙げた。右前腕の張りから復帰後7試合のうち被安打0で終えた登板は一度だけ。特に直球の被打率が悪化し、離脱前との違いは明らかだ。13日からは交流戦を締めくくるオリックス、ソフトバンクとの本拠地6連戦。一度は配置転換を示唆された守護神の座を盤石にするためにも大事な1週間になりそうだ。
 湯浅は6月初セーブだった11日の日本ハム戦も1安打1四球で2死一、三塁を招き、かろうじて1点差を守った。一夜明けた空路での帰阪。復調の鍵として挙げたのは、意図した高めへの直球だ。

 「ただ浮いているだけでは意味がないし、ボール自体の質を求めていきたい。狙って高めに投げられるように。そういった微調整をして上げていければ」

 4月16日に右前腕の張りで離脱する前は7試合で防御率0・00に対し、5月26日の復帰後は同じ7試合で同6・75。特に直球は被打率・077から同・368に悪化した。8日の楽天戦で小兵の小深田に右越えの逆転サヨナラ本塁打を許したのも「高めの直球」だ。

 独特の“真っスラ”軌道を持つ直球は本来は湯浅にとって最大の武器のはずだった。WBC出場のため日米のボールに短期間での適応を求められた影響もあってか、指にかかりきらず高めに浮いて痛打される場面が多い。結果、慎重にコースを狙うことで四球も増加。昨季のようにストライクゾーンで勝負し、特に高めの直球でファウルや空振りを取れれば悪循環は断ち切れる、と考えた。

 「楽なカウントに持っていって、高めにふかして空振りが取れれば、フォークも生きると思う。いろいろ引き出しが増えていく」

 9日からは連日、試合前練習から異例のブルペン入りで修正。「投げていって日に日に感覚は良くなっている」と手応えを明かし、復調の兆しについて「ありますよ」とうなずいた。8日のサヨナラ被弾後に岡田監督からは「今はしんどい」と一度は配置転換を示唆された。11日は変わらず抑えで送り出されたとはいえ、まだ安泰とは言い切れない。

 「ゼロで抑えられたことは一つのきっかけになると思う。少しのズレとか、いろんな感覚の部分を徐々に良くしていって、もっとチームの力になりたい」

 今回のオリックス3連戦では侍ジャパンで同僚だった1学年上の山本とも再会を予定。「話をして、いいきっかけになれば。そういった時間も無駄にしたくない」。1軍では初めて壁に直面し、「この期間で成長できたって(後々)言えるように…」とむしろ奮い立った。(阪井 日向)

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