ソフトB西尾、走攻守でレベルアップだ 1メートル67の最小兵が厚い壁をぶち破る

2023年08月15日 07:10

野球

ソフトB西尾、走攻守でレベルアップだ 1メートル67の最小兵が厚い壁をぶち破る
ティーを行うソフトバンク・西尾歩真(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 毎週火曜日に掲載している、ソフトバンクのファーム情報「筑後鷹」。第41回は育成選手の西尾歩真内野手(23)にスポットを当てた。中京学院大ではリーグ戦で3度も4割超の打率をマークした好打者も入団1年目はプロの厚い壁に直面した。1軍のレギュラークラスに自身のレベルを少しでも近づけようと、小久保2軍監督らの助言を生かしながら懸命に取り組んでいる。
 入団後の軌跡を折れ線グラフで表現するとしたら、現在は少し沈んだ位置にあるのかもしれない。今春キャンプで3軍から2軍に昇格し、1軍のオープン戦にも出場。だが、ウエスタン・リーグでは打率が2割前後を行き来している。それでも西尾は必死に食らいつき、再浮上しようと野球に打ち込んでいる。

 「最初は打てたんですけど、どんどん打てなくなってきて。打てている人って修正能力があると思う。自分はそこがまだ、足りないと凄く感じている」

 中京学院大ではリーグ戦で打率4割超を3度マーク。その巧みなバットコントロールを十分に生かし切れていない。「真っすぐを捉えられていたのが捉えられなくなっている。いいタイミングで振りにいったとしても(バットが)少しボールの下に入ってファウルになったりとか」。直球を確実に仕留めるという基本に立ち返り、日々の打撃練習に取り組んでいる。また、小久保2軍監督には体力強化を課題に挙げられ、食事やトレーニング面を見直している。

 内野の守備では本多2軍内野守備走塁コーチからアーリーワークなどでマンツーマン指導を受け、着実に技術を向上させている。「送球が良くなれば捕球も良くなると言われている。送球はだいぶ安定してきて、いい捕球が増えてきた」と手応えを語った。

 レギュラー選手のプレーに間近で接する機会に恵まれ、強い刺激を受けた。今季、故障などでファームでの調整があった今宮とは試合で二遊間を組み、牧原大とは一緒にノックを受けた。「今宮さんは軽くこなしてるように見えた。当たり前のことを簡単にできるから素晴らしい。牧原(大)さんは捕ってからが速いのに正確。やっぱり凄い」と貴重な経験を振り返った。

 目標だった入団1年目での支配下昇格は果たせなかったが、「レギュラークラスと自分の差を実感できたのは大きい」と前向きに話した。1メートル67のチーム最小兵は、大きな目標に向かってがむしゃらに突き進む。 (森 寛一)

 ◇西尾 歩真(にしお・あゆま)2000年(平12)6月20日生まれ、三重県出身の23歳。小1の時に天白スポーツ少年団でソフトボールを始める。岐阜・中京学院大中京では甲子園出場なし。中京学院大では4年春の春季リーグでMVPと首位打者、遊撃のベストナインを獲得。背番号170。1メートル67、66キロ。右投げ左打ち。

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