阪神・岡田監督、屋外6連戦へ余裕の出発 15日から広島3連戦 勝てばM灯も「まずは新井を激励せな」

2023年08月15日 05:15

野球

阪神・岡田監督、屋外6連戦へ余裕の出発 15日から広島3連戦 勝てばM灯も「まずは新井を激励せな」
新幹線ホームへ向かう阪神・岡田監督(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・岡田彰布監督(65)が14日、広島、横浜を転戦する屋外球場6連戦へ“左うちわ”で出発した。きょう15日に8ゲーム差をつける広島に勝てば41年ぶり11連勝で、優勝マジック29が初点灯。カウントダウン開始を目前に「まずは新井を激励せなあかんやろ」と6連敗中の敵将を気遣う余裕を見せ、2~3位との直接対決6試合を“1勝2敗ずつ”でも想定内とした。前回10連勝した07年は反動で失速。今回は救援陣の負担分散で同じ失敗は繰り返さない。
 ユーモアの効いた岡田節がさく裂した。「まずは新井を激励せなアカンやろ。前の時は顔色が良かったけど、顔色が悪くなってそうやから、激励しとかんとアカン」。威勢のいい言葉を期待した報道陣に肩透かしを食らわせた。

 きょう15日から2位・広島と直接対決。勝率8厘差の2位で迎え、2勝1分けで首位奪還に成功した7月28~30日の前回対戦から、わずか約半月で8ゲームの大差をつけ、今回はもう“首位攻防”ではなくなった。しかも広島は6連敗中。かつて監督と選手の間柄だった新井監督への意表を突く気遣いは、10連勝中の勢いと、潤沢な貯金24がなせるジョークでもあった。

 新幹線に乗った新神戸駅は盆休みと台風7号接近の影響もあって人でごった返し。そんな喧噪(けんそう)をよそに終始涼しい顔だった。近づく優勝マジック点灯の話題にも、どこ吹く風。「いや、まだそんなん、関係ないやろ」。週末に控える3位・DeNA戦を合わせて6試合を勝負どころとも感じていない。

 「一緒やん、一緒。ヤマ場って。3勝3敗で御の字ちゃうん。そんなん別に。俺はもう1つずつ、1(勝)2(敗)、1(勝)2(敗)でも、ええやんと思ってるけど」

 言葉の端々からにじみ出る余裕には根拠がある。前回10連勝は第1次政権時代の07年8月末から9月上旬。守護神・藤川球児の10試合連続登板で一度は首位に浮上しながら、反動もあって終盤に8連敗するなど失速し3位に終わった。今回はブルペンの負担を幾分か和らげられている点が大きく違う。

 当時と比べて出場選手登録枠とベンチ入り人数が増えた恩恵を生かし、10連勝中に7投手を使い回した16年前に比べて10投手で分担。10日には岩崎を東京遠征から1日早く帰阪させたように、連投後はベンチから外すなど休養も与えてきた。疲労度は軽いとみてよく、現役時代の入団3年目だった82年以来、41年ぶりの11連勝へ障壁は見当たらない。

 緊急補強したブルワーも広島から合流させ、ブルペンをさらに厚くした。屋外球場で6試合を戦う灼熱(しゃくねつ)の1週間も、いまの猛虎なら左うちわで戦い抜ける。(倉世古 洋平)

 ○…阪神は07年以来の10連勝。前回も今回も11日間という日数は同じで、救援陣の起用法は今年の方が余裕がある。07年は守護神の藤川が全10試合に登板し2勝7セーブ。連勝が止まった後の9月13日以降は10試合で5度失点して3敗。チームも首位から3位に転落してシーズンを終えた。今回の最多は岩崎の8試合。連続登板は最長でも3日で、8日に及川、11日に岡留を昇格させるなど負担軽減の狙いが見える。

 ○…阪神は、きょう15日の2位・広島との直接対決に勝利すれば、今季初めて優勝へのマジックナンバー「29」が点灯する。仮に15日に敗れても、17日までの3連戦で1勝か2分けの時点で29が点灯。優勝マジック点灯なら10年以来、13年ぶりになる。

 ▽10年阪神の優勝マジック 開幕から135試合目だった9月26日に2位ながらM8が初点灯。M7で迎えた同30日に敗れて消滅し首位の中日にM1が点灯。翌10月1日に敗れて中日の優勝が決まった。

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