巨人・原監督 勝負手ズバリ!好リードの岸田下げて送った代打・大城卓が満塁弾 自力CS消滅阻止

2023年09月22日 05:30

野球

巨人・原監督 勝負手ズバリ!好リードの岸田下げて送った代打・大城卓が満塁弾 自力CS消滅阻止
<神・巨>6回、代打・大城が右越えに満塁本塁打を放つ(投手・青柳)(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人5-3阪神 ( 2023年9月21日    甲子園 )】 巨人・原辰徳監督(65)の采配が、今季最後の伝統の一戦で見事に決まった。21日の阪神戦で、1―0の6回2死満塁から大城卓三捕手(30)を代打で起用。粘りのリードを見せていた岸田行倫捕手(26)を代える勝負手が、試合の行方を決定づける満塁本塁打を呼んだ。負ければ自力でのCS進出が消滅する崖っ縁の一戦を5―3で勝利。試合のなかった3位DeNAに3ゲーム差と迫った。
 負けっぱなしでは終われない。今季最後の伝統の一戦で、原監督の勝負手が決まった。6回は1点を先制し、なおも2死満塁。是が非でも追加点が欲しい場面で、代打・大城卓が試合を決めるグランドスラムを放った。指揮官が称える。

 「非常に良かったですね。1―0でキャッチャーというところで難しい選択ではありましたけど、見事にいいホームランを打ってくれましたね」

 負ければ自力でのCS進出の可能性が消滅する一戦。崖っ縁の中で、先発の赤星を好リードしていた岸田を代える積極采配だった。「(阿部)慎之助がいきましょうと推してくれた」。阿部ヘッド兼バッテリーコーチの進言もあり、最後は決断を下した。ベンチスタートだった正捕手を起用。物の見事にハマり、21年から7連敗中だった天敵・青柳をKOした。

 大城卓も積極的なスイングで期待に応えた。「ゾーン内に来たら打ってやろうという気持ちだった」。初球の134キロカットボールを迷いなく捉え、右翼ポール際へ運んだ。5月20日の中日戦で「人生初」の満塁弾を記録したが、今季2本目に「奇跡」と笑った。

 浮上のきっかけは、阿部コーチの助言だった。交流戦期間中には「下からではなく、上から見るイメージで立ってみろ」とボールの見方を指摘された。すると、6月10日のソフトバンク戦で右越え3ラン。今季は自己最多を更新する16本塁打を数える。

 最終戦で一矢を報いたものの、今季の阪神戦はわずか6勝で終了。史上ワーストの18敗と12の負け越しに、原監督は「忘れてはいけない数字」と唇をかんだ。それでも、執念のタクトで勝利をもぎ取り、3位DeNAとは3ゲーム差。逆転CSへ望みをつないだ。「未来永劫(えいごう)、阪神戦というのはあるわけですから、そこはもうしっかり肝に銘じて。つなげてということは大事なこと」。リベンジのチャンスはまだ、残っている。(小野寺 大)

 ≪球団捕手では56年ぶり2人目≫大城卓(巨)の代打本塁打は8月27日阪神戦以来4本目、満塁本塁打は5月20日中日戦以来2本目になるが代打満塁本塁打は初めて。巨人の代打満塁本塁打は6月8日オリックス戦の丸に次ぎ21人目、25度目。捕手では67年6月6日大洋戦の槌田誠以来56年ぶり2人目だ。うち初球は15年8月12日DeNA戦の堂上剛裕以来4人目となった。

 ▼巨人・丸(6回2死一、二塁から決勝の左前タイムリー)優志(赤星)が無失点で好投していたので、何とか援護したかった。うまいことできたかなと思います。一試合一試合、しっかりやっていきたい。

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