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楽天・今江新監督 東北への強い思い、忘れられない震災 「東北が大好き。日本一の興奮と感動をもう一度」

2023年10月17日 12:29

野球

楽天・今江新監督 東北への強い思い、忘れられない震災 「東北が大好き。日本一の興奮と感動をもう一度」
<楽天・今江新監督 就任会見>会見を行う楽天・今江新監督(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 楽天は17日、今江敏晃1軍打撃コーチ(40)が来季から新監督に就任すると発表。楽天モバイルパーク宮城で記者会見を行った。
 「来季から監督を務めさせていただきます。よろしくお願いします」と挨拶した今江新監督。心境を聞かれ、「まず始めに、緊張しています。ワクワクよりも緊張が大きい」と答えた。

 監督就任を要請された時の心境として「ビックリしたのが一番初めにあった」と率直な思いを吐露。一方で「東日本大震災以降、毎年(被災地を)訪問させていただいたり、宿命やご縁を感じてきたので、ぜひチャレンジしたいと感じた」とし、東日本震災について「やっぱり、あの出来事は僕にとって人として忘れられない。何か力になりたいと思って毎年、被災地を訪問させていただいてきた。僕も東北に来て8年がたちます。東北が大好きなんで、こういうチャンスをいただいたので何とか盛り上げたい」と東北への強い思いを口にした。

 「頂点」という言葉を掲げ、「やるからには頂点を目指したい。監督、コーチ、スタッフ、球団職員の方々、チアも、球場整備の人もそう、売り子の人もそう。関わる全ての人が一つにならないとそこの景色は見えない。東日本大震災を乗り越えて、13年に日本一になった。東北の勢いを凄く感じた。あの時の興奮と感動をもう一度味わってもらいたい」と力強く述べた。

 また、この日は渡辺直人・内野守備走塁兼打撃コーチ補佐が1軍ヘッドコーチに就任が発表されたほか、三木肇・2軍監督は同職を続投することも発表された。今江監督は渡辺コーチについて「兄貴のような存在で心強い。厳しく言ってくれて、選手とうまくコミュニケーションをとってくれる人」と語った。

 現役時代にファンや同僚から「ゴリ」の愛称で親しまれてきた今江新監督は、名門・PL学園から01年ドラフト3巡目でロッテに入団。05、10年の日本シリーズでいずれもMVPを獲得するなど勝負強い打撃で長く主力打者として活躍した。15年オフに楽天にFA移籍。通算1682安打を記録し、19年限りで現役を引退した。

 20年からは楽天で指導者としてのキャリアをスタートさせ、今年5月下旬に2軍打撃コーチから1軍打撃コーチに配置転換された。5月までチーム打率は・210と低迷していたが、6月以降は・260まで改善させた。選手に寄り添いながらコミュニケーションを重視する指導法には定評があり、選手からは良き兄貴分として慕われている。

 森井誠之球団社長は新監督について「コミュニケーションや風通しの良さを重視したい。1、2軍の連携がとにかく必要。人柄は重要になる」と強調していたが、今江新監督は1軍と2軍の両方でコーチを務めている点からもうってつけの人材だった。

 チームは17日に楽天モバイルパークで始まる秋季練習から再始動する。東北地方に勇気と笑顔を届けた13年のリーグ優勝&日本一から、今年で10年連続のV逸となった。球団が目指すのは毎年のように優勝を争える常勝チームの構築。現在、指揮官を支えるコーチ陣も急ピッチで進めており、大きな期待を背負う「今江・楽天」がV奪還に向けて動き出す。

 ◇今江 敏晃(いまえ・としあき)1983年(昭58)8月26日生まれ、京都府出身の40歳。PL学園では2年夏に甲子園出場。01年ドラフト3巡目でロッテに入団。05、10年の日本シリーズでいずれもMVPを獲得。06年の第1回WBCでは日本の初優勝に貢献した。15年オフに海外FA権を行使して楽天に移籍し、19年限りで現役引退。通算成績は1682安打で打率・283、108本塁打、726打点。1メートル80、89キロ。右投げ右打ち。

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