ソフトバンク・藤本監督「悔しい思いを糧に…」とエール 後任は小久保2軍監督の昇格が決定的

2023年10月17日 06:00

野球

ソフトバンク・藤本監督「悔しい思いを糧に…」とエール 後任は小久保2軍監督の昇格が決定的
スタンドへのあいさつを終えグラウンドを後にするソフトバンク・藤本監督(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【パCSファーストS第3戦   ソフトバンク3ー4ロッテ ( 2023年10月16日    ZOZOマリン )】 2年契約の2年目だったソフトバンクの藤本博史監督(59)の退任が16日、発表された。1年目の昨季は優勝マジック1を点灯させながら、まさかのV逸で2位。今季は7月に首位から陥落する12連敗など、シーズン3位に終わり、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでも1勝2敗で敗退した。後任は小久保裕紀2軍監督(52)の内部昇格が決定的となっている。
 悪夢のような終わり方だ。引き分けでも敗退が決まる第3戦。0―0の延長10回2死二塁、周東の先制中前適時打など3点をもぎ取った。ファイナルSへの道筋は確かに見えた。だが、その裏に津森、大津が打たれ4失点し、サヨナラ負け。1勝2敗でファーストSの敗退が決まった。試合終了から約1時間半後、藤本監督の退任が発表された。

 「去年も今年も悔しい思いをし、これをいい糧にして、来年、再来年もっと個人の技術をアップしてチームが強くなっていきましょう」。試合後、藤本監督は宿舎でチームにエールを送った。

 昨季はマジック1からの逆転を許して2位。今季は最終戦だった9日のオリックス戦を落とし、ロッテに勝率1毛差で逆転され、本拠地CS開催権さえ奪われる3位だった。昨季は終盤まで優勝争いを繰り広げ、今季も7月6日に貯金最大15に伸ばすなど単独首位を走りながら球団54年ぶりの12連敗。結局、貯金は2で終わった。

 球団は今季、3年ぶりのV奪回の願いを補強にかけた。FAで近藤、米国挑戦を終えた有原、助っ人ではオスナ、ガンケルら5投手、野手4人を70億円超をかけて補強。近藤は本塁打、打点に加え最高出塁率と3つのタイトルを獲得し、有原は2桁10勝を挙げた。
 ただ、現有戦力が誤算だった。終わってみれば規定投球回到達者は不在。リーグワースト111被本塁打の“一発病”も深刻だった。7月にはセットアッパーのモイネロが左肘手術で離脱。栗原は8月24日に右手首、牧原大が同31日に右尺骨の骨折など、故障者が続出しオリックスに独走を許してしまった。

 後任は小久保2軍監督の内部昇格が決定的だ。21年にヘッドコーチとして1軍ベンチを経験。昨季2軍へ配置転換され、今季はウエスタン・リーグ優勝からファーム選手権で日本一に導いた。13~17年には侍ジャパンを指揮し、17年WBCではベスト4。99年のダイエー初優勝時にも4番としてチームを引っ張るなど、王貞治球団会長の築き上げたイズムを体に刻んでいる。

 来季4年ぶりの覇権奪回へ。敗因分析しつつ、鷹は前に進む。

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