【筑後鷹】リアル通天閣打法!! 甲子園で見せた「打球の高さ」魅力の佐藤航

2023年10月17日 06:00

野球

【筑後鷹】リアル通天閣打法!! 甲子園で見せた「打球の高さ」魅力の佐藤航
ソフトバンク・佐藤航太 Photo By スポニチ
 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けしている筑後鷹。節目の第50回は育成ドラフト11位の佐藤航太外野手(19)の登場だ。9月17日には4軍の立場ながら2軍の中日戦(ナゴヤ)に代打で“飛び級”出場し、三塁打を放って潜在能力の一端を披露。八戸学院光星時代、甲子園で“リアル通天閣打法”を披露した長打力は最大の持ち味だ。
 2軍に合流していた期間はわずか6日だった。それでも佐藤航はたっぷりと刺激を受けた。発端は9月上旬に起こった1軍の体調不良者続出。その影響で2軍は選手が足りなくなった。3軍は韓国遠征中で不在。そこで筑後にいた4軍から佐藤航と山下が急きょ飛び級で2軍に呼ばれた。

 先月17日の中日戦(ナゴヤ)でデスパイネの代打で公式戦デビューし、いきなり左翼フェンス直撃の三塁打。「小久保監督が言っていた通り、運が良かったと思います。(自分としては)いいアピールになったんじゃないかと思います」と第一歩を刻んだ。公式戦出場はこの試合のみだったが、2軍の優勝争いのヒリヒリ感を肌で感じることができたこともプラスになった。

 ルーキーイヤーの今季は3、4軍の非公式戦で51試合に出場し、打率・288、1本塁打、29打点。出塁率と長打率を合わせたOPSは・638とまずまずの成績を残した。森笠4軍打撃コーチや首脳陣から「練習から強い打球を打とう」とテーマを与えられ、バットを振ってきた成果は出すことができた。ただ、満足感はない。三振数が42だったことに「低めの変化球に4軍でも対応できていなかった。4軍でできなかったら、上ではできない。三振はもう少し減ればいいんじゃないかと思います」と課題を挙げる。

 佐藤航の最大の魅力は打球の高さにある。指導者に練習から「高いフライを打て」と教え込まれてきた。八戸学院光星時代の3年夏に甲子園に出場。2回戦の愛工大名電戦で左翼に高々と上がった打球はフェンスに直撃し、50メートル5秒9の俊足を飛ばして一気に生還するランニング本塁打となった。漫画「ドカベン」に登場する坂田三吉も甲子園で「通天閣打法」を駆使し、高いフライを上げるランニング本塁打を放った。“リアル通天閣打法男”の佐藤航。今季の本塁打は1だが、上積みは十分期待できる。

 チームには投手でともに育成の佐藤宏、佐藤琢、同じ外野手で19年のドラ1の佐藤直と同じ姓が4人いる。ほかの選手に負けない部分について「野球ではまだまだなので…。笑顔では負けないと思います」と初々しい表情でアピールする。秋の目標は体重81キロからの上積み。減りやすい体質というが、1日5、6食の食トレはシーズン中から継続中だ。

 「今は外野フライだった打球が柵越えできる力をつけていきたい」と腕まくりした。 (杉浦 友樹)

 ◇佐藤 航太(さとう・こうた)2004年(平16)4月7日生まれ、東京都出身の19歳。八戸学院光星では3年夏に甲子園に出場し、1本塁打を含む3安打。ソフトバンクには育成ドラフト11位で入団。1メートル83、体重は76キロから5キロ増の81キロ。右投げ右打ち。

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