広島“勝負手”不発で阪神に完敗 逆襲へ新井監督「いろいろと考えています」

2023年10月19日 05:40

野球

広島“勝負手”不発で阪神に完敗 逆襲へ新井監督「いろいろと考えています」
広島・新井監督 Photo By スポニチ
 【セCSファイナルステージ第1戦   広島1―4阪神 ( 2023年10月18日    甲子園 )】 「2023 JERA クライマックスシリーズ(CS)セ」のファイナルステージ(S)が18日に開幕し、レギュラーシーズン2位の広島は優勝の阪神に完敗し、アドバンテージを含めて2勝の先行を許した。新井貴浩監督(46)は、韮沢雄也内野手(22)を7月以来の昇格で先発起用した大胆策が攻守で不発に終わっても、きょう19日第2戦以降の巻き返しを期した。
 勝負は非情だ。韮沢は1―1の5回1死一、三塁で村上の一塁線への強いゴロを正面で捕球しようとして股間を抜かれた。記録は適時二塁打。結果的に決勝点になった。九里は続く近本にも中前適時打を浴び、一気に3点差まで突き放された。

 「あの守備で試合が決まってしまった。一球一球大事にやっていきたいと思います…」

 韮沢は唇をかみしめる。1軍では6月30日を最後に出場がなかった22歳に巡って来た「8番・一塁」でのCS初出場初先発。打撃でも2回2死一塁で三飛、5回無死一塁でも遊直に終わった。

 「(村上は)去年よりスピードが上がっていたし、コントロールもよかった。力不足だと思います…」

 レギュラーシーズン9勝15敗1分けで苦戦したリーグ覇者に挑む短期決戦。新井監督は「普通にやっては難しい。むちゃくちゃやろうかな」と大胆策を予告し、第1弾が9・10月に打率・366を残してファーム月間MVPに選ばれ、村上に昨季までウエスタン・リーグで14打数7安打の好相性を誇る韮沢の抜てきだった。

 「ニラは真っすぐに強い。ファームでも結果を残していたし、一塁守備も普通に悪くない。抹消前も一塁を守っているし、いいプレーをしていたから」

 1軍での先発一塁は6月11日のロッテ戦1試合ながら、途中出場を含めると20試合を経験している。ただ、本職は二遊間。強い打球処理を求めるのは酷か。新井監督は「一、三塁で、どう思ったのか。ゲッツーを狙ったのか。終わったばかりなので確認したい」と話すにとどめた。

 村上対策に韮沢を含めて左打者7人を並べ、走者を置いた1~3回は足を使って攻略を試みた。4回に先手を奪っても1得点止まり。アドバンテージを含めて2勝の先行を許したのは痛いものの、先行きを案じるのはまだ早い。

 「明日以降もいろいろと考えています。切り替えて入りたい」

 第1戦は不発に終わっても、やり返す時間は十分ある。ひるまず腹をくくった采配による難局打開はファーストSで実践済み。大胆不敵な策で虎打倒へ。第2戦でのリベンジを強く誓った。
(江尾 卓也)

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