阪神・森下 徹底した「姿勢改善」が生んだ セ初新人CSデビュー弾「打てると思った」 

2023年10月19日 05:15

野球

阪神・森下 徹底した「姿勢改善」が生んだ セ初新人CSデビュー弾「打てると思った」 
<神・広>4回1死、森下は同点ソロを放つ(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セCSファイナルステージ第1戦   阪神4―1広島 ( 2023年10月18日    甲子園 )】 1点を追う4回1死無走者、九里に3球で追い込まれた阪神・森下は、ファウル2球で粘り、6、7球目の空振りを誘う低めチェンジアップにはバットをピタリと止めた。その姿が状態の良さと、集中力の高さを物語っていた。
 「(落ちる)フォーク系は見逃せていた。(次)きても大丈夫。真っすぐと曲がり球に重きを置いていた」

 続く8球目のチェンジアップを左方向への大飛球のファウルとして予感を漂わせると、9球目、高めに浮いたスライダーを左翼席へとたたき込んだ。セ・リーグCSでは史上初となる新人のデビュー戦弾。背番号1の一振りに、聖地が揺れた。

 「広島自体にはいい印象が多い。かといって、過信するのではなく、自分の打撃にフォーカスできたのが結果につながった」

 “鯉キラー”はCSでも健在だった。レギュラーシーズンでカード別最高打率・328を誇った広島戦で、対戦打率・600(5打数3安打)と大好物としてきた九里を打ち砕いた。本塁打に加えて初回2死の初打席でも左翼線二塁打を放ち、CS初打席初安打もマーク。若虎の勢いが、チームをけん引した。

 リーグ優勝の9月14日以降、不振に陥ってボール球に手を出し続けた。脱却へ、重きを置いたのが「打ちにいくまでの姿勢」。みやざきフェニックス・リーグに主力組より3試合多く出場して場数を踏み、宿舎では大リーグの強打者の動画もチェックを欠かさなかった。この日の試合後のお立ち台で本塁打の打席を「入った時から自分の構えができていた。この打席は打てると思った」と振り返ったのは、徹底して姿勢改善に取り組んできたからこそだった。

 上機嫌の岡田監督からも「森下のホームランが大きかった」と賛辞を引き出した。だが森下は頬を緩めても、気は緩めない。「あと最低2勝は必要。気を引き締めてやっていきたい」。今はガムシャラに、目の前の試合を勝ちに行くだけだ。 (石崎 祥平)

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