巨人 ドラフト1位は阿部監督後輩、中大の最速155キロ右腕・西舘!高校時代ロッテ・朗希のライバル

2023年10月25日 01:40

野球

巨人 ドラフト1位は阿部監督後輩、中大の最速155キロ右腕・西舘!高校時代ロッテ・朗希のライバル
中大・西舘 Photo By スポニチ
 巨人が、26日の新人選手選択会議(ドラフト会議)で中大・西舘勇陽投手(21)を1位指名することが24日、濃厚となった。東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を実施。他球団の動向を見て当日に最終決定するが、阿部慎之助監督(44)の後輩の最速155キロ右腕が1位の有力候補に浮上した。また西武は同日、国学院大の最速153キロ左腕・武内夏暉投手(22)を1位指名すると公表。ここまで公表1球団だった沈黙のドラフト戦線が、一気に動き出した。
 スカウト会議には阿部監督も参加し、候補選手たちの映像をチェックしながら、担当スカウトらと意見を出し合った。会議後、吉村禎章編成本部長は「(1位は)全く決まりません。当日までじっくり考えて」とギリギリまで熟考する構えを示したが、中大・西舘の1位指名が濃厚となったもようだ。

 1メートル85の長身からの力強い直球に加え、左打者の内角に鋭く食い込むカットボールが最大の武器。花巻東(岩手)では甲子園に3度出場した。同学年の大船渡・佐々木朗希(現ロッテ)と並び県内屈指の剛腕として知られた。3年夏は岩手大会決勝で対戦するも、佐々木は「故障予防のため」出場を回避。優勝投手となった西舘は東都リーグの名門・中大に進学し、佐々木朗はロッテ入りした。

 中大では1年秋にリーグ戦デビューを飾った。3年春まで救援を務め、同年秋からは本格的に先発に転向し、リーグ最多の5勝を挙げ初のベストナインにも選出された。今秋は9月22日の亜大戦で1安打無四球完封の打者28人で斬る「準完全投球」など57回を投げてリーグ2位の防御率1・11、リーグ最多の60三振をマークした。

 2年連続で4位に沈んだ巨人は戸郷、山崎伊が2桁勝利と台頭したが、駒不足を補うため即戦力投手が補強ポイントとなる。救援陣のチーム防御率3・81はリーグワーストで、走者がいない場面でもクイックモーションで投げる西舘は先発、救援どちらの適性もある適任の投手と言える。

 昨年はドラフト会議の約3週間前に浅野の1位指名を公表したが、今年は当日に最終決定する。吉村本部長は、抽選となった際には「やっぱり阿部監督でしょう。引いてくれると信じています」とクジ引き役を託すとした。阿部監督にとって西舘は中大の後輩にあたり、監督就任後初のドラフトで他球団と競合となれば、多くの運命を左右する大役を務めることになる。

 ◇西舘 勇陽(にしだて・ゆうひ)2002年(平14)3月11日生まれ、岩手県出身の21歳。一戸南小3年から野球を始め、一戸中では軟式野球部に所属。花巻東(岩手)では3度の甲子園出場。中大では1年秋にリーグ戦デビュー。憧れの選手は菊池雄星、大谷翔平。1メートル85、79キロ。右投げ右打ち。

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