ソフトバンク・小久保監督の秘蔵っ子 対応力を備えた強打の“スマート賢吾”インタビュー

2023年11月14日 06:00

野球

ソフトバンク・小久保監督の秘蔵っ子 対応力を備えた強打の“スマート賢吾”インタビュー
ソフトバンク・吉田賢吾 Photo By スポニチ
 小久保監督の秘蔵っ子に注目だ。ソフトバンクが行っている「野手」「投手」分離型での秋季キャンプは、14日から最終第4クールを迎える。入団1年目の今季、代打で1軍デビューを果たした強打が売りの吉田賢吾捕手(22)。「美しい野球」を掲げる小久保裕紀監督(52)が、打撃の対応力と文字表現の美しさも称える“スマート賢吾”に迫った。 (取材・構成 井上 満夫)
 ――10月末に小久保監督が1軍監督に就任。2軍では打力と打席の対応力を称えていた。どんな準備をしているのか?

 「ずっと昔から、映像などを見て“自分ならこう打つ”とか自分の積み上げてきた練習の中で、この投手には“自分のこの引き出しが合うな”と頭にすぐ入れて実際に試合で他の打者を見て確認します。あとは何の球をケアしないといけないのか。どの球と同じくくりなのかを頭の中で整理します。一番、投手に対しアプローチしやすい選択をしています」

 ――新指揮官は吉田の「野球ノート」の内容の美しさも「(2軍選手で)断トツ」と絶賛していた。主に何を分析し書いているのか?

 「常に打席での最高と最悪をイメージする、などですかね。あとはケースによっては、詰まって反対方向にヒットが出たら、OKとか。2ストライクに追い込まれたら最高は求めずに、最低なことにならないような動きをすることなどですかね」

 ――入団1年目を振り返ってみてどうだったか?

 「リハビリから始まって。その最中に周囲の選手を見て、やりたいなと思いながら。右肘の疲労骨折だったけど正直、痛くなかった。分かった状態で大学でもやれていた。できるのになと思いながら、そこでトレーナーの方に“どう始まったかよりも1年間どう終わったかを大事にしろ”と言われて、結果的にみて、上で結果は出なかったが、最後は1軍の舞台も経験できたのでその意味では良かったかなと思います」

 ――5月からウエスタン・リーグに合流し、32試合で2本塁打含む15打点、打率・310。プロでの実戦を終えての手応えは?

 「少しずつ対応できてきたかなと。最初の2打席で結果は出たけど以降は打てず。3、4軍戦で駄目なところを修正して、もう一度2軍に戻ってから一気に成績が上がった。3、4軍を挟んだ経験もすごく貴重でした」

 ――9月30日に初昇格し、10月1日の日本ハム戦で1軍代打デビュー。9回先頭で田中正から三振だった。1軍の投手はどうだった?

 「もともと、あんまり緊張するタイプではなく、あの場面でどんな投手かも理解していたので初球から少々のボール球でも行こうと思っていたんですが、気が付いたら2球続けてバットが止まっていた。自分が思う以上に緊張はあったのかなと」

 ――プロ入り後の趣味、マイブームなどは?

 「趣味は海釣りですかね。ずっと好きで行っています。あとは先輩に誘われてゴルフに行ったり。特技は、ボウリング。ベストスコアは270くらいです」

 ――愛称はあるのか?

 「ないんですが高校のとき、なぜか“ドン”と言われてました。なぜか分かりません」

 ――来季への目標は?

 「とにかく1軍で。小久保監督のもとで。小久保監督が本当に使いやすい選手として、あてはまっていけるようになれば。とにかく、与えられた場所で結果を出し、いいピースとなっていけたらいいと思っています」

 ◇吉田 賢吾(よしだ・けんご)2001年(平13)1月18日生まれ、神奈川県横浜市出身の22歳。小学1年で競技開始。主将を務めた横浜商科大高では甲子園出場なし。横浜桐蔭大でも主将で神奈川大学リーグでは最多安打2度、打点王2度、本塁打王2度、首位打者1度受賞。22年ドラフト6位入団。1メートル80、87キロ。右投げ右打ち。

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