阪神・岡田監督「えらい人生変わってしもうたな」MVP＆新人王の村上を祝福　今季のベストゲームも語る

2023年11月29日 05:15

野球

阪神・岡田監督「えらい人生変わってしもうたな」MVP＆新人王の村上を祝福　今季のベストゲームも語る — 正力松太郎賞を受賞した阪神・岡田監督（左）（撮影・尾崎　有希） Photo By スポニチ

　阪神・岡田監督は、新人王とMVPを同時受賞した村上を、独特の表現で称えた。

　「まさかな、2月（の春季キャンプ）にそんなん（MVP）思えへんやん。えらい人生変わってしもうたな、あいつもな」

　4月12日の巨人戦でシーズン初先発に臨んだ右腕を、完全投球をしていた7回終了で降板させた。賛否を呼んだ采配には確固たる信念があった。昨年までプロ2年間で未勝利、鳴かず飛ばずでいた男に自信を植え付けさせるための交代だった。

　「あれで、よし、これで村上は今年いける、ってなったからな。あの試合がどうなっていたかよりも、その後（のシーズン）が大事やったと思うよ」

　「一番助かった」とベストゲームに挙げたのが、6月6日の楽天戦。大阪から仙台まで当日移動だった一戦、8回4失点で完投負けを喫した。その前日のロッテ戦は、ブルペン陣7人をつぎ込む総力戦の末に延長12回引き分けになっていた。「負けたけど最後まで投げてくれて、他のピッチャーが休めて、ほんと、村上さまさまやったで」。シーズンの一つの分岐点だとした。

　最優秀防御率のタイトルを獲得した3大要因を「四球を出さない。連打を食わない。そんなに点もやらない」と分析。抜群の安定感を誇る25歳にかける期待は大きい。「今年は10勝という目標があったけど、これで目標は上になるんちゃうか。当然、開幕からローテーションに入るわけやから」。阪神からは近本、大山、中野、木浪、岩崎も表彰された。自身の最優秀監督賞と正力松太郎賞を横に置き、岡田チルドレンと呼ぶべき選手の晴れの一日を喜んだ。（倉世古　洋平）