広島・栗林 4年目の目標は守護神奪還「1年目ぐらいの成績を出したい」無双再現でリーグ優勝へ

2023年11月29日 05:45

野球

広島・栗林 4年目の目標は守護神奪還「1年目ぐらいの成績を出したい」無双再現でリーグ優勝へ
契約更改し、色紙に意気込みを記した広島・栗林 Photo By スポニチ
 広島・栗林良吏投手(27)が28日、広島市南区の球団事務所で契約交渉に臨み、2000万円増の推定年俸1億1500万円で更改した。3年目オフの1億円突破は昨年の森下(1億1000万円)に並ぶ球団最速タイで最高額を更新。来季は1年間守護神を務めた上で、シーズン後に行われる「プレミア12」での日本代表入りにも意欲をのぞかせ、活躍を誓った。
 栗林は1億円の大台突破に「うれしい気持ちが一番」と喜びをかみしめ、来季の巻き返しへ決意を新たにした。目標は、37セーブを挙げて防御率0・86を誇った2年前の無双ぶりの再現だ。

 「リーグ優勝に貢献したい。そのためには1年目(ぐらい)の成績を出したい。もう一回、9回のポジションを奪い取れるように頑張りたい」

 3年目オフの1億円突破は球団では森下(1億1000万円)以来2人目で最高額。査定を担当した球団部の井生崇光1軍管理課長は「WBCに出たから本来の力が出せなかったとか(今後)ならないよう、みんなが出て頑張りたいと思うように配慮した」とWBCで日本代表に選出されたことも考慮したと明かした。

 ただ、栗林にとっては悔しさが残るシーズンだった。3月のWBCでは腰の張りで離脱。シーズン開幕には間に合い、守護神としてスタートを切ったが、4月は12試合で4敗を喫するなど、防御率5・56と苦しんだ。さらに、右内転筋筋挫傷を発症して戦線離脱。5月以降は、抑えの座も矢崎に明け渡した。

 「7月以降の成績を開幕から出せたら良かった。自分の負けの数がそのまま順位に反映されていると思う。チームに迷惑をかけた」

 8月中旬からクローザーに復帰。55試合で3勝7敗15ホールド18セーブ、防御率2・92でシーズンを終えた右腕は、来季に向けて既に動き出している。1週間ほど前には九里、森下らと都内で米国のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」の動作解析やトレーニングを実践。「力を出す位置、体の使い方で悪いところを指摘してもらって、それを改善できるトレーニングを教えてもらった」と参考にして試行錯誤する構えだ。

 「もう一回(侍ジャパンに)選んでもらえるように、頑張りたい。チームのリーグ優勝に貢献することができれば、必然的にそっちにも名前を挙げてもらえると思う。まずはリーグ優勝に貢献できるようにやりたい」

 絶対的守護神に返り咲き、フル回転した先には再び、侍ジャパンの代表入りも見えてくる。来年11月には「プレミア12」も控える。WBCは不完全燃焼に終わり、挽回に燃えている。悔しさを胸に刻んだ背番号20は、向上心を持って突き進む。(長谷川 凡記)

 ≪栗林に聞く≫
――金額面には納得した。
 「自分がWBCの影響があったかは分からないですけど、金額に反映してもらえた」

 ――今年の反省点は何か。
 「負けが多い。自分に足りないものがあると思いますし、同点でしっかり抑えることができなかった。あと、シーズン序盤からしっかりベストパフォーマンスが出せるようにしなといけない」

 ――奪三振率が昨季の10.99から8.77に下がった。
 「奪三振率が高いことに越したことはないですけど、ピンチでどれだけ抑えられるか。そこはしっかり求めていきたい」

 ――順調なら来季は通算100セーブ(残り14)も見えてくる。
 「あまり意識していないですけど、できたらいいなと思う」
 ――12月、1月の自主トレの予定は。

 「(古巣の)トヨタ自動車に行こうと思っている。施設が整っているのと、トヨタ自動車の時に教えてもらった先輩たちもいっぱいるので」

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