デビュー前からエースの自覚 ポスト由伸は成長し続ける舜平大

2023年12月09日 08:00

野球

デビュー前からエースの自覚 ポスト由伸は成長し続ける舜平大
オリックスの山下舜平大 Photo By スポニチ
 オリックスは今オフに3年連続投手4冠の山本由伸がメジャーに挑戦し、チーム2位の11勝を挙げた山崎福也もFAで日本ハムへ移籍した。リーグ4連覇、日本一奪還を目指す来季は2人の穴をどう埋めるかが、課題となる。
 山本に代わる新エースの筆頭候補は3年連続2桁勝利を達成した宮城大弥だが、同じ右投手では真っ先に山下舜平大の名前が挙がる。高卒3年目の今季は開幕投手に抜擢されて1軍デビューを飾り、9勝を挙げて新人王に輝いた。最速160キロの速球と鋭いカーブはすでにエース級の威力だが、メンタル面の強さも太鼓判を押したい。

 西武との開幕直前に敵地・ベルーナドームで行われた練習。まだ、1軍で1球も投げていなかった山下の口から飛び出した言葉に衝撃を受けた。

 「たぶん来年は(山本)由伸さんがいなくなりますよね。そうなったら僕とか、宮城さんで投手陣を引っ張っていかないといけない」

 9勝を挙げた今オフなら分かるが、まだデビューもしていない20歳(当時)の若者には、すでに次世代エースの自覚があった。

 飛び抜けた才能を持ち、日本の至宝となりうる存在。能力があまりにも高いため、時にバランスを崩すこともある。公称1メートル90、98キロの体は今でも成長を続けており、身長はこの1年で1センチほど伸びたという。8月に発症した腰椎分離症も成長痛で、「成長するのは止められないので。仕方ない」と、しばらくはうまく付き合いながらやっていくしかなさそうだ。

 投げられなかった時間もムダにはしない。メンバー外だったポストシーズンの期間にトレーニングを重ねた体はたくましさを増した。新人王の表彰式の際には「毎年スーツを作らないといけないので大変。もったいないです」と苦笑いしていた。

 来季は憧れのダルビッシュと同じ背番号11に変更し、さらなる飛躍を目指す。投球の幅を広げる新球にも挑戦するという。パワーアップした舜平大がどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。(記者コラム・中澤 智晴)

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