明大に甲子園V投手が異例の「W合格」 14年連続ドラフト指名の名門に仙台育英・湯田&山梨学院・林

2023年12月09日 05:05

野球

明大に甲子園V投手が異例の「W合格」 14年連続ドラフト指名の名門に仙台育英・湯田&山梨学院・林
仙台育英・湯田 Photo By スポニチ
 昨夏の甲子園で東北勢初の甲子園大会優勝に貢献した仙台育英の最速153キロ右腕・湯田統真投手(3年)、今春の選抜で山梨県勢初の甲子園優勝を果たした山梨学院の最速142キロ右腕・林謙吾投手(3年)が8日、東京六大学野球リーグに所属する明大のスポーツ推薦に合格したことが分かった。
 同校に甲子園優勝経験のあるエース級投手が2人同時に入学することは異例。史上最多の14年連続ドラフト指名を果たしている名門に世代を代表する右腕2人が加わる。

 仙台育英・湯田は最速153キロの直球が武器。安定して140キロ中盤から140キロ後半をマークする馬力がある。今夏の宮城大会では大学進学志望と明らかになっている中、スカウト陣がスピードガンを構え、ビデオを回していた。プロ志望届を提出すれば指名は確実だったが、プロ野球選手を輩出してきた明大でさらなるレベルアップに励むことを決めた。

 今夏の甲子園ではエース級の働きを見せるだけでなく、本塁打を放つなど打撃でも野球センスを輝かせた。慶応(神奈川)との決勝では先発するも2度目の日本一には導けなかった。決勝の試合後、須江航監督は「人生は敗者復活戦です」と語った。湯田の「敗者復活戦」は東京六大学野球リーグでスタートする。

 山梨学院のエース右腕・林は高い制球力を生かしてゲームメークに長ける。今春の選抜では初の1大会6勝を挙げて日本一に導いた。長いイニングを投げても制球を乱さないスタミナを武器に選抜では696球を投げ抜いた。

 日本一をつかんだ選抜決勝後には「選手としては上には上がいる。自分が良い投手と思ったことはない。個人の力を上げていきたい」と語った通り、向上心が強い。今夏の山梨県大会では頭部死球を受けて一時離脱も、すぐに戦線復帰。「(死球を受けた)ピッチャーのためにも、最高のパフォーマンスを見せたい」と相手チームの選手を気遣う人間性も光った。山梨大会は準決勝で敗れて高校野球に別れを告げたが、伸びしろは十分。大学野球の4年間で持ち味の制球力に力強い直球が加われば「鬼に金棒」。湯田とともに主力に成長することが期待されている。

 ◇湯田 統真(ゆだ・とうま)2005年(平17)12月31日生まれ、福島県泉崎村出身の17歳。白河リトルで小4から野球を始める。中学時代は泉崎中軟式野球部に所属。父・利行さんは同校OBで98年選抜に出場。最速153キロ。50メートル走6秒5、遠投100メートル。1メートル81、86キロ。右投げ左打ち。

 ◇林 謙吾(はやし・けんご)2005年(平17)7月30日生まれ、東京都出身の18歳。舎人第一小1年時に野球を始める。駿台学園中では軟式野球部に所属し、1年時に夏の全国大会で4強。山梨学院では2年秋からベンチ入りし、昨秋の明治神宮大会から背番号1。50メートル走6秒6。遠投100メートル。1メートル78、81キロ。右投げ右打ち。

おすすめテーマ

2023年12月09日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム