ソフトバンク・和田 俺を超えてみろ――パ最年長42歳が若鷹にハッパ 契約更改大トリで再び2億円突破

2023年12月26日 06:00

野球

ソフトバンク・和田 俺を超えてみろ――パ最年長42歳が若鷹にハッパ 契約更改大トリで再び2億円突破
契約更改を終え、球団旗を掲げるソフトバンク・和田(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 俺もオリも超えてこい――。ソフトバンクの和田毅投手(42)が25日、ペイペイドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、43歳シーズンの来季年俸は3500万円増の単年2億円プラス出来高払いで一発サインした。今季8勝左腕は来季の開幕ローテーションは当確しているが、王者オリックスのような若手の台頭と突き上げを欲した。V奪回へ競争を歓迎し相乗効果を熱く訴えかけた。   (金額は推定)
 俺を超えてみろ――。43歳シーズンに挑む和田が、V奪回への強い思いから、若鷹をあえてあおった。契約更改の大トリとして単年2億円プラス出来高払いに一発サイン。直後の会見場で「若手に思うことは?」との問いに現在の育成選手を例に挙げ、意識改革と突き上げに期待し、一気にまくし立てた。

 「(育成に)甲斐、千賀、牧原(大)がいた時の空気ではない。3桁背番号でもメジャー(1軍)と同じユニホームを着てプレーするのが疑問でぜいたく。アメリカのように違うユニホームでもいい。はい上がりたいなら、ちょっと甘いんじゃないかなと感じることがある」

 自主トレをともにする育成出身の弟子で、阪神でブレークした大竹と語り合った際から同意見だった。20年以来遠ざかる日本一とリーグ優勝。リーグ3連覇を達成しているオリックスとの明確な差を感じ取っている部分でもある。

 「オリックスは若手が出てきている。“和田さん、もう大丈夫です”が普通で、今のままじゃ張り合いがない。“ちょっとやべえな”と思うのが当たり前にあるチームは強い。僕らを超えられていないので投げられている」。小久保体制となって有原とともに開幕ローテーション当確の現状も面白くない。「ただ、始めに名前があるだけ。1年間投げられる保証はない」と現状に“待った”をかける若手の出現を望む。

 優勝を欲し、勝つためのギスギスも欲している。早大卒業後の入団当時には斉藤和、杉内、新垣らと開幕ローテーションを守ったが、その間も競争だった。「ライバルより1回でも長く投げて、1試合でも勝つ、1年でもローテを回る。考えていたからこそ、いい方向に行った。世代交代は必要」と競争相手も待ち望んでいる。

 当然、自身の目標設定も高い。40代での2桁勝利だ。達成ならばプロ野球では7人目となる。「昨年、今年と狙って、モノにできなかった。もっともっと上に行けるように」。若手はさらに上を超えてこい。その先にチームとしての頂点が見えてくる。勝ちを欲するからこその和田の熱き提言は続いた。 (井上 満夫)

≪43歳シーズン2億円以上は史上初≫和田(ソ)のように満年齢43歳以上で年俸2億円以上は、96年落合博満(巨=43歳)の4億500万円を筆頭に7人目。投手では06年工藤公康(巨=43歳、2億9000万円)、18年上原浩治(巨=43歳、2億円)に次ぎ3人目となった。また、43歳以上の選手が前年から年俸アップで2億円以上としたのは和田が初めて。

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