PL学園を前に仁王立ちした“土門剛介” 今季未勝利も来年はやってくれる!

2023年12月26日 11:00

野球

PL学園を前に仁王立ちした“土門剛介” 今季未勝利も来年はやってくれる!
09年選抜大会の1回戦・PL学園戦に登板した西条・秋山拓巳投手 Photo By スポニチ
 先日、大阪市内で行われた記者の母校・PL学園野球部時代の忘年会に参加し、阪神担当である事を知った友人に問われた。
 「ところで秋山は元気にしてるん?」

 久々に再会した仲間もいて、近況の話しで盛り上がった宴席。そんな時はつい、白球を追っていた青春時代を思い出す。

 09年の選抜大会。PL学園が大会3日目の第3試合で対戦したのが阪神の秋山拓巳投手だった。記者は「2番・遊撃」で出場。マウンド上で仁王立ちしていた秋山を例えるなら、大人気野球漫画「ドカベン」で山田太郎率いる「明訓」に何度も立ちはだかった剛球の持ち主「横浜学院」の土門剛介だ。試合中のベンチで「土門や」とみんなで声をそろえた記憶も酒のつまみになり、記者も計4打席で一度も芯に当たることはなかった。1メートル86、91キロの体格。繰り出してくる直球は常時140キロ前後でも球速以上に球質は重く感じ、チームメートも衝撃を受けていた。

 あれから14年。秋山は今季、白星なしに終わった。チームは18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に沸き契約更改も“暖冬”が続いたが、右腕は、減額制限上限の25%を超える4400万円でサインした。それでも下を向くことはない。

 「昔から質より量でやっていた。もう1回量をこなせるように」

 18年に手術した右膝の状態は良好だ。オフシーズンに入ると、2軍施設の鳴尾浜球場に早朝から姿を見せ、ランニング、キャッチボール、ウエートで汗を流す。午後からはパーソナルジムへ通い、患部への負担を考慮してできなかったコンクリートの上でもランニングをこなすなど、状態は100%に近づいてきた。

 同級生からの問いに記者は「元気やで」と答えたあとに「来年はやってくれると思う」と付け加えた。来季で15年目。もがきにもがいた先に、秋山にはどんな景色が待っているのか。来季が楽しみだ。(記者コラム・石崎 祥平)

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