阪神・大山、小野寺にハッパ!球団初の連覇へ「試合に出てなんぼ」自らを脅かすほどの長打力アップ期待

2024年01月11日 05:15

野球

阪神・大山、小野寺にハッパ!球団初の連覇へ「試合に出てなんぼ」自らを脅かすほどの長打力アップ期待
十日戎の熊手と福笹を手にする(左から)小野寺、大山、糸原(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・大山悠輔内野手(29)が10日、球団史上初のセ・リーグ連覇を目指すキーワードとして、チーム内の競争を挙げた。堺市の「くら寿司スタジアム」で糸原健斗内野手(31)、小野寺暖外野手(25)との合同自主トレを公開した主砲。小野寺には長打力アップを促しており、この日も精力的に助言を送った。不動の4番として、昨季並みの出塁率(・403)をノルマに設定して連覇へと引っ張る。
 大山は、2年連続の頂点しか見ていない。この日の取材対応で、何度となく繰り返した球団史上初となる「連覇」の2文字。ただ、快挙を実現するためには、自らの現在地を脅かすほどの競争心が必要だと訴えた。

 「(競争が)あれば、じゃなくて、ないとダメだと思う。この世界、試合に出てなんぼ。そういう気持ちがないとダメ。そういうのはチームとしても、一番大事」

 12月には節目の30歳になるプロ8年目のシーズン。昨季は全試合で4番に座り、チーム18年ぶりのリーグ制覇と38年ぶりの日本一に大きく貢献した。打率・288、19本塁打、78打点をマークし、最高出塁率(・403)、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得。それでも「まだまだ去年の成績も納得していない」と語った。

 通算7年で6度のAクラス入りを経験しているとはいえ、優勝は昨季の1度だけ。「そういう立場、年齢にもなってきたっていうのも実感しています」とチームをけん引する役割を担う今、若手選手の成長を求めている。自身の具体的な目標は挙げなかった。「チームの連覇だけです」と強調。その上で「去年みたいに出塁であったり、そういうことをすることによって本当の打線になった。大事なポジションになってくる」。昨季の出塁率をノルマに掲げ、打線の中心にどっしり座る。

 この日は雨が降りしきる中、糸原、小野寺とともにノックやフリー打撃など全メニューを屋外でこなした。昨季、キャリアハイの打率・347(75打数26安打)を残しながら、0本塁打だった小野寺には年明けに「(打撃が)小さくなり過ぎている。飛ばす力は持っているからそこをもう一回引き出して、やってもいい」と助言。フリー打撃中に言葉をかけられた小野寺は、直後に左翼越えに大飛球を放ち、この日初めてフェンスを越えた。今季10本塁打を目標に掲げる25歳は、「長打がないと全く魅力のない選手になってしまうな、と改めて気付かされた」と3年連続で自主トレを行う“師匠”に感謝した。

 大山も、最後の1球を左翼芝生席へ運ぶなど、48スイングで5本の柵越えを披露し、今年初めての屋外フリー打撃で順調ぶりを示した。「連覇というところに同じ方向を見てやっていかないと、そう簡単にできるものではない」。競争を促す中で、自身も現状に満足するつもりは毛頭ない。(石崎 祥平)

 【大山に聞く】

 ――24年が始まった。
 「まだ始まったばかりですけど、素晴らしいグラウンドも使わせてもらっています。いい準備をしてキャンプを迎えて、1年間(ケガなく戦う)というのを考えて、この1月はやっていきたい」

 ――この時期に屋外で打つのは早い方?
 「去年も早い時期からやっていました。室内で打つのと、外で打つのは感覚も違います。(打撃投手の)谷川さんに投げてもらって。マシンでやるのと全然違う。そういった意味でも、外で打つというのは凄い大事」

 ――昨年は4番で全試合出場。今年も、という思いは。
 「どうなんですかね、何て言ったらいいか分かんないっすね。そこで1年間やったっていう自分なりの…うーん…そういうことはいいです。連覇したいのでもうそれしか考えていないです」

 《大山に熊手のプレゼント》大山、糸原、小野寺の3人が手にしているのは、この日が「十日戎」であることにちなんでカメラマンらが準備した縁起物の熊手と福笹。中でも大山が手にしている熊手は、撮影に使用する旨を耳にした熊手店店主が「ぜひ大山選手に」とプレゼントしたもの。大山は、突然の贈り物に驚きつつ、撮影後には大事に熊手を抱えて持ち帰った。

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