阪神ドラ5・石黒 能見流ポーカーフェース継承や プロでは“激情型”封印「淡々と投げられるように」

2024年01月11日 05:15

野球

阪神ドラ5・石黒 能見流ポーカーフェース継承や プロでは“激情型”封印「淡々と投げられるように」
キャッチボールする阪神ドラ5石黒(撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 阪神のドラフト5位・石黒(JR西日本)はレジェンドOBの“武器”を継承しての飛躍を誓った。新人合同自主トレ2日目となった10日、元阪神、オリックスの能見篤史氏(本紙評論家)がテレビ解説を担当。大先輩の代名詞でもあったポーカーフェースを前面に出し、腕を振るつもりだ。
 「ちょっと感情出ちゃうところがあるので、淡々と投げられるように」

 能見氏とはこれまで面識はなく「(解説で来ていることも)知らなかったです。たぶん、会ってもいない」とニアミスに終わったものの、マウンドでの立ち振る舞いは脳裏に焼き付いている。「ポーカーフェースのイメージがあります。(これぞ)ピッチャーって感じがします」と表現した。

 自身はこれまでは、どちらかといえば“激情型”のタイプだったが「(感情の)起伏が激しいと、投球にも影響が出てしまうと思うので。平常心でやっていこうと思います」と話した。どんな局面であろうとも、感情を表出させなかった能見氏のスタイルをお手本にする。
 セ、パ両リーグで活躍し、通算104勝を挙げた左腕とは共通点もある。鳥取城北から大阪ガスを経て阪神に入団という、自身と同じ「高校→社会人→プロ」というキャリア。「(同じ経歴で)良い選手がたくさんいる。自分もその一員になれるように」と力を込めた。7日の入寮では能見、井川慶、藤浪晋太郎も巣立った「出世部屋」に入り「自分もそのくらい名前を広められるような選手になりたい」とその系譜に続く覚悟だ。

 この日は曇り空の中、キャッチボール、トス打撃、ランニングで汗。連日スタンドから多くのファンが見守る環境に「ワクワクします」と胸を躍らせた。

 “鉄仮面”をかぶって向かう甲子園のマウンドでも1年目から多くの虎党を沸かせる。(杉原 瑠夏)

 ◇石黒 佑弥(いしぐろ・ゆうや)2001年(平13)6月20日生まれ、愛知県江南市出身の22歳。藤里小1年から藤里スポーツ少年団で野球を始め、宮田中では投手兼捕手。星城では1年から登板し、3年夏の愛知大会2回戦では石川昂(現中日)擁する東邦に勝利。甲子園出場はなし。JR西日本では3年目の22年からエース。1メートル80、85キロ。右投げ右打ち。

≪球界の主なポーカーフェース投手≫
 ☆加藤初(西鉄、巨人)打たれても抑えても無表情のため「鉄仮面」の愛称がついた。

 ☆野茂英雄(近鉄、ドジャースほか)96年、メジャーで日本選手初のノーヒッター達成でも小さくガッツポーズだけ。

 ☆河原純一(巨人ほか)マウンド上で喜怒哀楽を表さない「鉄仮面」は02年原巨人の守護神で日本一に貢献。

 ☆涌井秀章(西武、中日ほか)昨季5月31日のソフトバンク戦7回、投手強襲のライナーにも表情崩さず好捕。

 ☆呉昇桓(オスンファン)(阪神)冷静沈着な性格から韓国では「石仏」の愛称。14年の来日から2年連続でセーブ王。

 ☆岩崎優(阪神)快投後も「0点で抑えることができてよかったです」の“定型コメント”でポーカーフェース。

おすすめテーマ

2024年01月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム