【筑後鷹】佐藤宏が「鷹のドクターK」名乗り 新球フォークが威力発揮「特長として三振を取れるのが…」

2024年01月30日 05:00

野球

【筑後鷹】佐藤宏が「鷹のドクターK」名乗り 新球フォークが威力発揮「特長として三振を取れるのが…」
ソフトバンク・佐藤宏 Photo By スポニチ
 ソフトバンクの育成4年目、佐藤宏樹投手(24)は昨秋に台湾ウインターリーグへ派遣され、7試合に登板。新球のフォークを武器に12回2/3で16奪三振とアピールした。慶大時代はドラフト上位候補と評されたが、ドラフト前に左肘のじん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けて育成指名になった苦労人が、潜在能力を開花させようとしている。
 佐藤宏が“鷹のドクターK”候補に名乗りを上げた。昨秋のウインターリーグでは、投球回を上回る奪三振をマークするなど結果を残した。入団4年目の左腕は「特長として三振を取れるのが持ち味」と胸を張る。

 台湾で三振を取れた要因は、新球のフォークをマスターしたからだ。これまでの投球は直球とカーブが軸だったが、昨秋のフェニックス・リーグから新たに投げ始めた。縦に変化するボールはチェンジアップを持っていたが、シーズン通して投げた回数は両手で数えられるほどだった。

 制球にも自信がなかった。フォークについては、同期入団で昨年は2軍で53試合に登板した中村亮に感覚や握り方を教わった。「教え方もうまかったんですよね」とキャッチボールから投げ続けて形ができた。「フォークは思ったところにボールもいく。試合で使ってみて自信になってきた」と手応えがある。

 昨年は2軍で1試合の登板にとどまったが、3、4軍の非公式戦は47試合4勝2敗3セーブ、防御率1・78と22年から数字は伸ばした。さらなる成長に向けて軸足の左足にしっかりためて投げようと意識するあまり、背中が丸まってしまう癖の改善に努めている。「(これまでは)腕だけで頑張って投げてしまうところがあった。左半身が投球の肝になる」とキャッチボールから意識している。

 4年目に向けて後輩の存在も刺激になっている。母校の慶大からドラフト3位で広瀬が入団した。東京六大学通算20本塁打の大砲候補からは「よろしくお願いします」とあいさつされた。投手と野手で置かれている立場は違うが「いい意味でライバルだと思って。慶応全員みんな支配下なので(柳町、正木、広瀬)。追いつき追い越せるように」と目をギラギラさせている。

 すでに筑後市のファーム施設ではブルペンに10回以上入るなど、準備は万全。ドラフト前のトミー・ジョン手術などケガに泣かされてきた佐藤宏は「良くも悪くもラストシーズンかもしれない。今年はキャンプから投げられる状態をつくってきている。しっかり投げてアピールしていければと思います」と飛躍を期した。 (杉浦 友樹)

  ◇佐藤 宏樹(さとう・ひろき)1999年(平11)2月18日生まれ、秋田県出身の24歳。大館鳳鳴では甲子園出場なし。慶大では1年春からベンチ入りし、秋のリーグ戦で最優秀防御率(1.03)のタイトルを獲得。20年育成1位でソフトバンクに入団。背番号120。左投げ左打ち。

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