並外れたスターでありながら、好感度の高いチームメート 大谷はボンズができなかった両立を目指す

2024年02月16日 12:20

野球

並外れたスターでありながら、好感度の高いチームメート 大谷はボンズができなかった両立を目指す
笑顔を見せる大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 ロサンゼルスタイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者が、大谷はバリー・ボンズのように1シーズン73本のホームランは打たないかもしれないが、ボンズができなかった「並外れたスター」と「好感度の高いチームメート」の両立ができる可能性を指摘している。
 ドジャースの大谷は、MLBでは07年ボンズがハンク・アーロンの本塁打記録に挑戦した時以来の注目選手だ。キャンプ地、朝のクラブハウスは記者でごった返すため、ほとんどの選手はクラブハウスにとどまれずに不便だ。

 また、今キャンプでも、ムーキー・ベッツ二塁手とフレディ・フリーマン一塁手の打撃練習を見ていたファンが、大谷が隣接するフィールドで打つ準備を始めると、即座に移動しら場面があった。全ての選手がこの状況を歓迎するわけではなく、憤りの根源になりうる。

 だが、大谷はドジャースの選手の間でとても好感度が高い。フリーマンは大谷を絶賛した。22年にドジャースタジアムで開催されたオールスターゲームで当時5歳のチャーリー君を引き合わせたのだが、大谷はそのことを覚えていて、昨年12月に山本由伸との面談で同席した時に、真っ先にチャーリー君のことを話題に出してきた。そして、キャンプに入っても連日のように「チャーリーはどこ?」と話し掛けてくるという。

 「2年前に会った子供のことを覚えていて、会いたいと言ってくれる。単にすごい選手というだけでなく、翔平がフィールド外でも素晴らしい人間であると気付かされた」とたたえる。チャーリー君は17日にキャンプ地を訪れる予定だ。

 同じく新加入のテオスカ・ヘルナンデス外野手は練習中フィールドで大谷と1対1で話す機会があった。「好感を持ったし、とても親しみやすい。もっと一緒にいたいし、もっと彼について知りたいと思った」と振り返る。

 ミゲルロハス遊撃手によると、先日ドジャースの選手間でのグループチャットにも山本由伸と一緒に参加してきたそうだ。そしてよく笑うし、時には自分自身を笑いの種にする。

 ある練習で大谷が間違えて、コーチに指定されたキャンプ用の「D」のロゴの帽子ではなく、伝統的な「L」と「A」のロゴの帽子をかぶっていた。みんながからかうと、本人も笑っている。

 デーブ・ロバーツ監督はスーパースターの人柄がチームの雰囲気に大きな影響を与えると証言する。ロバーツ監督はジャイアンツ時代はボンズのチームメートで、直接的にはボンズのことだとは言っていないが、「卵の殻の上を歩くように感じさせるスターもいる。翔平はそれを望まないし、他のみんなと同じでありたいし、優勝に貢献したいと考えている」と言う。

 こんなスーパースターであれば、チームメートもクラブハウスが混雑していても我慢できるし、大谷が忙しくてメディアと話せない時は、自分が代わって対応してあげようと思える。

 07年、ぶっきらぼうで有名だったボンズの時はそうはならなかった。メディア対応を引き受けたのはロバーツだけで、他の選手は拒否していた。ヘルナンデス記者は並外れたスターでありながら、好感度の高いチームメートでもある大谷を「微妙なラインを歩いていくことができるかも」と描写している。 

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