ソフトB前田悠が初ブルペン 小久保監督「モノが違う」「めちゃくちゃ大きく見える」など絶賛

2024年02月16日 06:00

野球

ソフトB前田悠が初ブルペン 小久保監督「モノが違う」「めちゃくちゃ大きく見える」など絶賛
ソフトバンク・小久保監督(左)が見守る中、ブルペンで投球練習する前田悠(撮影・成瀬 徹)  Photo By スポニチ
 ベールを脱ぐなりベタ褒めされた――。ソフトバンクのドラフト1位左腕・前田悠伍投手(18=大阪桐蔭)が15日、プロ入り後初のブルペン入り。捕手を立たせたまま20球の試運転だったが、一定したリリースポイントなど、評判通りの力を示した。小久保裕紀監督(52)は完成された投球に感嘆の声を上げ、今季中の1軍デビューの可能性にも言及した。
 18歳のプロ初登板を見ようとB組のブルペンは大人たちでごった返した。ドラフト1位で入団後、球団の特別育成プログラムのもと調整を続ける前田悠は直球だけを20球投げた。

 「体のバランスと球の切れを意識して、伸びる真っすぐをいい感じで投げられました」

 昨年12月末に大阪桐蔭で投げて以来、約2カ月ぶりのブルペン投球。マウンド横に小久保監督、後方に前監督の藤本博史球団統括本部付特別アドバイザーが陣取ったが、「緊張はなかったし、楽しかった」と言ってのけた。まずは倉野信次投手コーチ兼ヘッドコーディネーターに向けて軽めの30球。ブルペン捕手と交代して8球投げて「数えてもらって大丈夫です。お願いしゃす!」。初々しいのは掛け声だけで、投球は完成形という評価を受けた。

 小久保監督は球審の位置からも見て、球の切れを体感。藤本アドバイザーに「一人だけモノが違います」と伝えた。現役通算413本塁打の指揮官は身長1メートル79の左腕から一流のオーラを感じ取った。「身長は大きくないけど、一番大事な要素としてめちゃくちゃ大きく見える」。さらに「あれだけリリースが一定でバランスも崩さない初ブルペン。出来上がっている。どこいじるの?という感じでしたね」とうなった。

 倉野コーチも改めて世代No・1左腕の資質の高さを評価した。「球に力を伝える能力の高さを見ることができた。自分だけの指先の感覚と文句の言いようのないバランスを持っている」。今後も体づくりを最優先し、ブルペンでの投球は体の状態を確認して行うが、連投や実戦での投球は制限する方針でいる。

 小久保監督は「きっちり将来のエース候補として育てるのは我々の役目」と話した。その上で今季中の1軍デビューについて「すんなりなら全然、可能性はある。早よ上げろって言わないようにしないと」と言及。伝え聞いた前田悠は「一日でも早く1軍マウンドで投げたいですが、焦りはダメ」と大人びた対応で大物の雰囲気を醸し出していた。 (井上 満夫)

 ▽ソフトB 主なドラフト上位投手の初ブルペン
 ☆03年和田 キャンプ初日からブルペン入りし、捕手を座らせ6~7分の力で約70球を投げる。低めを意識しながら切れのある直球を披露。捕手が構えたミットにビタビタ投げ込む投球を、王監督は「和田はやっぱり制球がいいね」と絶賛。

 ☆12年武田 キャンプイン初日にブルペン入りし、直球、カーブ、スライダー、カットボールを織り交ぜて約30球を投じた。3日には加藤良三コミッショナーが視察する中で落ち着いたブルペン投球を行い、高山投手コーチは「大人びている」と評価。

 ☆13年東浜 キャンプ初日から捕手を座らせ直球のみ56球。外角低めのボールゾーンにわざと投げるユニークな練習方法も見せた。受けた高谷は「コントロールがいいし、ボールゾーンに寄せたのには意図を感じた」と話し、王貞治球団会長は「球の扱いがよかった」と称賛。 

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