【虎番リポート】原口が高卒ルーキーの山田らに伝えたかったこと

2024年02月16日 05:15

野球

【虎番リポート】原口が高卒ルーキーの山田らに伝えたかったこと
ノックを受ける阪神・原口(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 具志川キャンプ第3クール最終日の14日、帰りのバスに荷物を運び込む原口の元に2軍首脳陣やスタッフが次々とやってきた。
 「グッチ、ありがとうな。頑張って!」

 16日から1軍の宜野座組に合流する背番号94は大粒の汗を拭った。「若い選手はとにかくエネルギッシュだし、練習量も多いし、僕も負けないようにやっていました」。

 今春、チームの野手最年長は2軍でキャンプインした。自身のコンディショニングに加え、周りを見渡せば年下ばかりの若手主体の具志川では15年目としてプロの“お手本”を体現していたように感じた。印象的だったのは、第2クールにあったサブグラウンドでの特守。高卒ルーキーの山田(仙台育英)、百崎(東海大熊本星翔)の組に糸原と加わると枯れるほど声を出し、必死にボールを追った。

 「この練習はバッティングに生きるぞ」

 「いろんなことにつながるんだぞ」

 全員でユニホームを泥だらけにし、声を張り上げた時間には、どんな意味があったのか。この特守だけに限らず、先頭に立って声を出し続けた行動には原口なりのメッセージが込められていた。

 「プロでもこれぐらい声を出すんだって分かってくれたらいいと思うし。それはテレビを見ていても分からないことなので。(甲子園の)大観衆でやるとなったら、声が通らなくて激突することもあるし、大事かなと」

 キャンプ最初の休日には、2軍野手を集めて食事会を開催。10歳以上も離れたルーキーたちと親睦を深めたそうだ。「お母さん、お父さんも高校生で送り出して心配な部分もある。そういった部分で環境に慣れて早く自分のプレーができれば、親御さんも安心するだろうし」

 今年1月23日、18年末に罹患(りかん)した「ステージ3b」の大腸がんが完治したことを報告。昨年も“バモス”の合言葉でチームを一つにした男は「若い子とやって若さの刺激はもらった。また元気に頑張りますよ!」と宣言し、具志川を後にした。 (遠藤 礼)

おすすめテーマ

2024年02月16日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム