【阪神・大竹×伊藤将対談(2)】武器の制球力理論は「ぼーっと」!? 互いの尊敬するところも明かす

2024年02月16日 05:15

野球

【阪神・大竹×伊藤将対談(2)】武器の制球力理論は「ぼーっと」!? 互いの尊敬するところも明かす
初対談で笑顔を見せる阪神の大竹(左)と伊藤将(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 (1)から続く
 ――2人の最大の武器は制球力。お互いの理論を聞きたい?

 伊藤将 大竹さんはコントロールがいいので…。何か、あるんですかね?

 大竹 実はコントロールは良くないよ。

 伊藤将 そうなんですか!(笑い)

 大竹 コントロールって構えたところに投げられているということでしょう。いい!と思わせているだけ。

 伊藤将 僕は、ブルペンからコントロールを意識して投げています。それを“試合でできたらいいな”というくらいのイメージです。

 大竹 高さだけ“もう少し低く頑張ろう”とか、“コースだけ頑張ろう”とか、全部を点で狙うことはない。ダーツみたいな。ある程度、“この辺にいけばいい”みたいな感覚の方が点にいく。点を狙って投げると、点にいかない。そこをぼやーっと見ている感じ。

 伊藤将 僕も、ぼやーっとコースに投げている感じですね。自分の中では、コントロールがいいとは全然思っていないです。

 ――いつ頃から制球が良くなった?

 伊藤将 大学まで、コントロールは良くなかったです。社会人に入ってから、ある程度、思うような投球ができるようになりました。

 大竹 体の使い方がしっかりできている前提だけど、意識だけしても体が同じように使えなかったら意味がない。あとは意識。将司はゴルフが大好きだから、ゴルフとかしているのも、コントロールの良さに影響しているんじゃない?

 伊藤将 どうですかね…(笑い)。確かにゴルフでもコントロールは必要です。イメージとしては“ここら辺にボールがいったらいいな”というくらいです。

 ――例えばゴルフで右側はOB。左側は少し余裕があるとした場合は、どうする?

 伊藤将 右には打たないようにします。野球でも、そこのコースがダメだったら投げないようにする。本当にそれだけなんです…。

 大竹 子供たちの野球教室で、小学生には「アウトローとかじゃなくて、ストライクゾーンの枠の中にとりあえず投げるように」と教える。枠の中に入れば、あとは比較的に簡単。例えばカウントが3ボール1ストライクとかでも枠に変化球で入れるとか、そういうのが1軍では大事。ストライクゾーンの中に入れることが大事かなと思う。

 ――大竹が、伊藤将をうらやましく思う部分は、どこか?

 大竹 性格。いい意味で楽観的。1軍選手ぽい性格かな。打たれても、抑えても(感情の)波が小さいイメージがある。だけど、やることはしっかりやる。僕は考えすぎるし、落ち込みすぎるし、どうしても感情の差が大きい。

 伊藤将 いや、メンタルが弱っている時もありますよ(笑い)。
 大竹 僕には、そう見えない!

 ――確かに伊藤将はマウンドで表情を崩さない「鉄仮面」。

 伊藤将 無表情ですね。野手の方も見ていますし、(感情を)顔に出したら、あまり良くないかなと思って、そこは意識してやっています。

 大竹 将司はポジティブというか、打たれても“次は大丈夫でしょう”みたいな感じ。僕にはちょっとできない。苦手なので。どうしても落ち込んでしまい、調子が悪くなっていくというような感覚がある。年間を通して投げている将司とか、西勇さんとか青柳さんとかの物事の捉え方は凄い。

 ――元々、動じない性格なのか。

 伊藤将 性格なのかな…。分からないです。適当なのかもしれない…。適当というか、もちろんいい意味で、ですよ!(笑い)。

 ――一方で伊藤将から見て大竹の凄いところは?

 伊藤将 試合に臨む上での日々の準備力ですね。いろいろなパートやパターンのトレーニングやストレッチなど…。準備の引き出しが凄いです。いろいろな体の使い方や、地道な練習を継続してやっていることが、凄いなと思います。

 ――ちなみに伊藤将の準備は?

 伊藤将 していないみたいになっていますけど、ちゃんとしていますよ?していますよ!大竹さんのようにいろいろなもの(引き出しは)は持っていないですけど、普通にやっています。

 ――大竹に聞いたりする?

 伊藤将 ずっと見ています。“こういうトレーニングをするのか”というふうに見ていますね。

 大竹 僕はオフに、陸上選手の方にいろいろと教えてもらいました。瞬発系のトレーニングは新しくやろうかなと思っています。また(トレーニングや練習の)レパートリーを増やしたいと思っています。

おすすめテーマ

2024年02月16日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム