阪神・中野が3打数3安打 「ファウル打ち」練習の成果「打席の中でいい内容で過ごせた」

2024年02月19日 05:15

野球

阪神・中野が3打数3安打 「ファウル打ち」練習の成果「打席の中でいい内容で過ごせた」
<練習試合 広・神>4回、左前打を放った中野(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【練習試合   阪神4ー0広島 ( 2024年2月18日    沖縄 )】 阪神・中野拓夢内野手(27)が18日、広島との練習試合(沖縄)で今春初安打を含む3打数3安打をマークした。11日の紅白戦から実戦3試合で計6打数無安打だった昨季の最多安打男が、目覚めの快音を響かせた。今季の目標に「打率・330以上での首位打者」を掲げる安打製造機は、2打数無安打に終わった17日楽天戦後に「ファウル打ち」の練習を敢行。体の開きを抑え、投球を手元まで引きつけて打つ意識を高めて修正につなげた。
 日本一の立役者となり、リーグ最多タイの164安打で勲章を得た男でも「幕開け」の一本が出ればホッとする。中野が初回無死一塁で、先発右腕・斉藤の外角高め直球に振り負けず、左中間へ。二塁を陥れ、敬礼ポーズでベンチと控えめに喜びを分かち合った。2打席目は2回2死一塁から再び直球を左前打。4回無死一、二塁では、左腕・森がカウント0―2から投じた外寄りのフォークをまたしても左前へ運んだ。

 「安打が出た、出ないというより、打席の中でいい内容で過ごせた。少しボールを長く見るように心がけた結果、こうなった」

 「4番・二塁」という“一生に一度”の打順で出場した紅白戦2試合は計4打数無安打。「2番・二塁」の定位置で迎えた17日楽天戦も同様に、快打は生まれなかった。中野は「いずれは打てるかな、と思っていた」とサラリと受け流したが、その「いずれ」の訪れは1イニングでも早い方がいい。実戦4試合目で飛び出した、オール逆方向への鮮やかなヒット。「球の見え方、バットの出し方が非常に良かった」と自賛した。

 中野は何も対策をせず、悠長に「いずれ」を待っていたわけではない。2打席立ち、4回終了時点で交代した楽天戦後、宜野座ドーム内でのマシン打撃で、ある“実験”を行った。「やったことがなかったが“やってみようかな”と」。序盤はただ気持ちよくスイングを繰り返していたものの「あまり感覚が良くなかった…」と突如中断。ふと思い立ち、ボールをギリギリまで手元に引きつけ、三塁方向へファウルを打つ練習に変えたのだ。

 「そうすると、投球を中に入れていきながら、自分のポイントで打てるかなと思った。その結果、きょうは長く球が見られた」

 “一夜漬け”であっさりと宿題を終わらせた。「引き出しも増えた。(不調に)ハマったときにすぐ抜け出すことが大事」と中野。今はまだ突貫工事に過ぎず、残りのキャンプでしっかりと土台も固めていく方針でいる。「(今季は)スタメンで出られるという気持ちがある。気持ちも多少楽だし、やりたい練習ができる」。自ら設定した「打率・330以上での首位打者」という高い壁を越えるべく、虎の安打製造機は修正力という武器も磨いていく。 (八木 勇磨)

 ○…中野(神)は昨季143試合全イニング出場で、牧(D)と並ぶ164安打でタイトルを獲得。143試合のうちノーヒットは37試合あったが、連続試合で無安打は8月18日DeNA戦から22日中日戦の4試合連続が最長(前後の試合含む25打席連続無安打)で、2試合連続が5度の合計6度だけと引きずらなかった。

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