中央学院マネジャーの1日に密着 OBの兄が目指していた甲子園出場「おめでとうと言われました」

2024年02月19日 23:03

野球

中央学院マネジャーの1日に密着 OBの兄が目指していた甲子園出場「おめでとうと言われました」
ポーズを決める5人の中央学院マネジャー(撮影・柳内 遼平) Photo By スポニチ
 高校野球のマネジャーに密着する「マネジャー流」。第5回は選抜に出場する中央学院(千葉)。女子マネジャー5人は、多くの人に野球部のことを知ってもらおうと22年12月ごろから野球部のホームページ(HP)の運営も行っている。顔写真付きの選手紹介や日々の活動を紹介する「マネージャーBLOG」など内容は大学野球のHPレベル。福田真央マネジャー(2年)は「全国の多くの人に中央学院のことを知ってもらえれば」と話している。
 マネジャーたちの朝は早い。午前7時すぎには千葉県我孫子市にある校舎に登校する。「朝練」でノックを行う選手たち。マネジャーたちは前夜に使用したコップなどを洗ったり、部室周囲を掃除したり。早朝から忙しそうに仕事をこなしていくが、山本花奈マネジャー(1年)は「眠くなることもありますが、もう慣れました」と頼もしい。ドリンクの補充など各自の作業を終えると、部室で選抜大会で使用する文字鶴の作成へ。文字は「群青」。中村彩夏マネジャー(2年)は「青春という意味と、学院のカラーが青色なので会場全体を青色に染めたい」と思いを明かした。午後8時30分には授業を受ける教室へ向かっていく。

 そして放課後。午後3時20分に校舎から出てきたマネジャーたちは走ってグラウンドへ。練習場への「ダッシュ」は中央学院マネジャーの伝統という。制服を着替える間もなく中村マネジャーは選手食堂へ。手際よく食器の洗い物を済ませると選手の夕食を準備する。業者が調理したカレーを温め、サラダとともに1人前に分けていく。朝から休む間なく作業に没頭するが「1人、1人得意なことが違うので力を合わせて1つのマネジャーになっていく」と抜群のチームワークでタスクをこなしていく。

 糠谷実咲マネジャー(2年)にとって、初の甲子園出場には特別な思いがある。兄の翔大さんは中央学院OBで22年のエース投手だった。兄が果たすことができなかった甲子園出場をかなえ「兄からはおめでとうと言われました。兄が目指していた場所なのでこれからも頑張りたい」と思いを強めている。同校は甲子園未勝利だが「やっぱり甲子園でしか戦えないようなチームと試合をしてほしい」とナインに期待する。

 野球部HPに掲載する記事の取材、撮影をする福田真央マネジャー(2年)は甲子園出場を控えた選手を気遣う。写真を撮影する際には「シャッター音は練習の妨げになりやすいので、動画で撮って切り取っています」と選手を思いやる。一番近くから選手の日々を発信し「選手の良さを知ってもらえるように頑張ります」と意気込んだ。

 午後6時頃に活動終了。選手を裏方から支えてきたマネジャーたちの姿を知る福島翔平部長は「凄く頑張っていると日々感じています。入学した時には1つ上の学年がいなかったので、右も左も分からなかったと思うんですけど、その1年が大きかった。自分たちから取り組みをしようという姿が見受けられます」と成長を語った。良いチームには良いマネジャーあり。選抜初勝利を狙う中央学院の選手、マネジャーに注目だ。

おすすめテーマ

2024年02月19日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム