阪神・森下 岡田監督の親心「1番起用」に応えた 侍合流前ラストの一戦でマルチ安打

2024年03月04日 05:15

野球

阪神・森下 岡田監督の親心「1番起用」に応えた 侍合流前ラストの一戦でマルチ安打
 日本ハム戦で安打を放つ阪神・森下(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神5―6日本ハム ( 2024年3月3日    札幌D )】 阪神・森下翔太外野手(23)が、3日の日本ハム戦で2安打と気を吐いた。オープン戦5試合目で初のマルチ安打。6、7日に欧州代表との強化試合を控え、侍ジャパン合流前最後の一戦で結果を残した。チーム本隊よりも早い帰阪を前に、打席が多く回るように1番スタメンで起用した岡田監督の期待に応える仕上がりを披露。試合は5―6で敗れ、オープン戦は0勝5敗となったが、手にした収穫は少なくない。
 力強く、鋭いライナー性の打球が続いた。きょう4日に侍ジャパンに合流する森下が、今春の実戦では2月12日の紅白戦以来となる複数安打。対外試合では8試合目、オープン戦では5試合目で初めてで、日の丸を背負う準備が完了した。

 「徐々に実戦も増えてきて、ピッチャーの強いボールも見えているので順調かなと」

 4回無死で回ってきた第2打席。日本ハムの新助っ人右腕マーフィーに2球で追い込まれた。しかし、3球目、外角139キロカットボールを右前へ運んでチーム初安打。3点先制の口火を切った。

 日本代表に選出されている森下と中野は、チームより一足早く帰阪するため、当初は2打席で交代の予定だった。しかし、4回は打者7人の攻撃だったこともあり、岡田監督は次の回まで出場させた。5回2死無走者で訪れた“おかわり”の第3打席で、背番号1は2番手・ザバラの157キロ初球、外角低めの直球を痛烈な中前打。打席を多く立たせるための1番起用も含めた指揮官の親心に応え、右翼の定位置獲りにも強くアピールした。

 「離脱する分、チャンスが他の選手に生まれてくる。(岡田)監督も含めていいアピールができた」

 森下の表情にも、充実感がにじむ。今春キャンプでは昨年12月に新調したグリップエンド部分がほとんどない「ピート・ローズ型」のバットでコンタクト率のアップを目指してきたが、「(打球が)上がらんやろ。あのバットじゃ」との岡田監督の苦言もあり、現在は昨年のモデルのバットと“二刀流”。札幌ドームでの2日間計7打席では全て23年型バットで結果を出し、岡田監督もひと安心だ。

 「変な格好で行かされへんから、日の丸つけるのに。一回でも(多く)、はよ(打順が)回ってこいって思ってたら3回、回ってきたからな、1番にして良かった。ちょうど、ええ形でな、中野にもヒットが出たし」。バットを昨季モデルに変えていることで「侍が終わってから」としていた忠告もしない方針。前日までの計4戦でわずか1安打だった森下の復調に目を細めた。

 2年目の飛躍を占う舞台にもなり得る侍ジャパン強化試合に向け、「選ばれたからには、自分の100%しっかり出せるように準備をしてやっていきたい」と森下。北の大地で得た手応えを、決して無駄にはしない。(石崎 祥平)

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