カブス・今永 “雨のち晴れ”OP戦初登板 特大弾浴びるも切り替えMVP男フリーマンK斬り

2024年03月04日 01:30

野球

カブス・今永 “雨のち晴れ”OP戦初登板 特大弾浴びるも切り替えMVP男フリーマンK斬り
<ドジャース・カブス>オープン戦に初登板した今永(AP) Photo By AP
 【オープン戦   カブス5―8ドジャース ( 2024年3月2日    グレンデール )】 カブス・今永昇太投手(30)が2日(日本時間3日)、ドジャース戦でオープン戦初登板。2回1/3を3安打3失点だった。2回に3ランを被弾して洗礼を浴びたが、変化球を多めの配球に変え4連続を含む5奪三振。昨季DeNAでリーグ最多奪三振の片りんを見せつけた。待望の新天地デビュー戦は「雨のち晴れ」。中継でも「投げる哲学者」として紹介された左腕が、悔しさの一方で抜群の修正力を発揮した。
 打たれた瞬間、打球の行方を見た今永は「あっ!」と叫んだ。2回無死一、二塁で6番パヘスに左翼への特大3ランを被弾。93マイル(約150キロ)の直球を軽々と運ばれ「いい結果が出なかったことは物凄く悔しい」。デビュー戦での痛烈な洗礼。それでも、ただでは転ばない。「投げる哲学者」はすぐさま思考を切り替えた。

 「自分の中では直球が走っているつもりだったけど、投げ切ったボールをああやってはじき返されて“これはダメだな”と。しっかりと冷静になれた」

 本塁打を打たれるまでの23球のうち12球が直球。割合は52%で、初回1死では20年MVPのフリーマンをこの日最速の94マイル(約151キロ)の直球で空振り三振に仕留めた。しかし被弾の後は激変。直球の割合は28%になり、直後の4連続三振は全て変化球で奪った。「僕がここで生き残るには、直球と変化球のバランス、配分を試合の中でどう変えるかだと思う」。狙い通りのシフトチェンジ。この修正能力の高さこそが今永の持ち味だ。

 「実戦の中でしかできない反省点が数多くある。同じ失敗をしないように」と今永。初回にはイニング間の投球練習の際に、投球間の時間制限「ピッチクロック」に引っかかり、初球を投げる前に1ボールを宣告された。全てが経験であり、勉強。クレイグ・カウンセル監督も「ここからまさに昇太は成長を始めるんだ」と話した。

 降板後にはド軍の大谷、山本と再会。「2人は頑張って結果を残している。後れを取らないように、早く追いつけるようになりたい」。雨のち晴れ、のデビュー戦。今永が得たものは多かった。(笹田幸嗣通信員)

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