佐々木麟太郎 渡米間近…堂々のスピーチにOB拍手喝采 スタンフォード大同窓会組織主催「壮行会」出席

2024年03月04日 16:28

野球

佐々木麟太郎 渡米間近…堂々のスピーチにOB拍手喝采 スタンフォード大同窓会組織主催「壮行会」出席
<佐々木麟太郎壮行会>スタンフォード大のOBたちと写真に納まる佐々木麟太郎(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 歴代最多とされる高校通算140本塁打を誇り、米国の名門・スタンフォード大への進学が決まっている花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)が4日、都内で開かれた日本スタンフォード協会主催の「佐々木麟太郎 壮行会」に出席した。
 壮行会には80人のOBがかけつけ、同大OBの塩崎彰久衆院議員があいさつ。「スタンフォードは特別な場所と思う。魔法がかかっているような気がする。誰もやったことがないことをやってやろうと全世界から集まってくる場所。楽観にあふれた空気を胸いっぱいに吸い込んでほしい。一同全力で応援したいと思います」とエール。

 佐々木は「大変光栄に思います。短い時間ですが、たくさん学ばせていただきたいと思います。こういう場でしゃべらせていただきことに誇りを実感している。ここからさらに勉強していきたいという覚悟を決める場を準備していただいてありがとうございます」と感謝。

 花巻東の先輩でもある菊池雄星(現ブルージェイズ)の試合を「物心つく前から見ていた。大谷翔平選手の甲子園の試合が唯一の家族旅行だった。その時から雄星さん、翔平さんの姿を追いたいという夢があった。最終的にはMLBでやりたいという夢があった。花巻東では父親が監督なんですけど、父親関係なく花巻東でやることが大事なんだと進みました。3年間を終えて卒業式を迎えさせていただいた」とこれまでの歩みを振り返った。

 「進路について一瞬の喜びではなくて、一生の喜びでと父親と話していた。スタンフォード大に進学するきっかけになった。最後は一生の喜びでという形で、勉強していくことが大事とアメリカの大学と決めさせていただいた。候補はいくつかあったんですけど、1月にスタンフォード大に訪問させていただいた。外から見た瞬間にスタンフォード大の心の広さを感じた。環境の良さにもひかれた。サポート面でも話をいただいた」と進学の決め手を語った。

 自身の名前「麟太郎」の由来にもふれ「勝海舟先生の幼少期の名前をいただいた。勝海舟先生も世界から日本を俯瞰して、近大日本の礎を築いた方。名前を誇りに感じているところ。監督からも日本地図ではなく、世界地図を見て進路を決めるべきだと話しをいただいた。小学生、中学生も来ている。大した人間ではないが、経験を伝えたい。失敗するのが当たり前と思って挑戦したい。失敗から学んで経験を積みたいと覚悟を持っている。不安以上に期待、誇り、喜びのプラスのイメージ、思いがある。最後まで粘り強く大学生活を送りたい。本日は集まっていただき感謝しています」と見事なスピーチを結び、会場からは大きな拍手が起きた。

 左の長距離砲である佐々木は、高校通算140本塁打を放ち、昨秋ドラフト会議で1位候補に挙がっていたが、プロ志望届を提出せずに米大学進学を表明。2月14日にスタンフォード大が入学を発表した。佐々木は「野球人生だけで決断したわけではない。一瞬の喜びではなく、一生の喜びでと意思を持って決断しました」と語った。

 同協会は、スタンフォード大の米国外に所在する中では最大規模の同窓会組織の一つ。日本人1600人、外国人200人ら約1800人の会員を擁する。

 同大はカレッジ・ワールド・シリーズ(CWS)を2度制した強豪に加え、世界大学ランキング2位の超名門大。ドラフト1位候補だった昨秋、米国留学を決断したスラッガーが、花巻東の先輩であるドジャース・大谷翔平投手の本拠地・ロサンゼルスもある同州で新たなスタートを切る。

 今月中にも渡米すると見られ、入学式は9月だが「4月から単位を取れるので、なるべく早く行って勉強したい」と勉学にも意欲。野球部の練習にも4月から合流し、順調に調整が進めば6月にはサマーリーグに参加、そして来年2月からの新シーズンで公式戦デビューが見込まれる。デービッド・エスカー監督も中軸候補として期待を寄せている。

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