ロッテ・朗希“特別”な1年 「僕にできることは野球を頑張ること」開幕3戦目へ上昇3回零封5K

2024年03月11日 05:30

野球

ロッテ・朗希“特別”な1年 「僕にできることは野球を頑張ること」開幕3戦目へ上昇3回零封5K
<ロ・ソ>先発し、3回を無失点に抑えた佐々木(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【オープン戦   ロッテ1―1ソフトバンク ( 2024年3月10日    ZOZOマリン )】 ロッテの佐々木朗希投手(22)が10日、ソフトバンクとのオープン戦に先発し3回無失点に封じた。登板が予定される31日の開幕3戦目と同じZOZOマリンで、最速157キロをマーク。4安打を浴びながらも毎回の5三振を奪い、要所を締めた。きょう11日で東日本大震災発生から13年。自らも父と祖父母を亡くした右腕は故郷だけでなく、元日に発生した能登半島地震の被災者にも希望の光をともしていく。
 11日で東日本大震災から13年。「特別な日」を翌日に控え、佐々木が今季3度目のマウンドに立った。昨年の「3・11」はWBC1次リーグのチェコ戦に先発し、3回2/3を2安打1失点、毎回の8奪三振で勝利投手。天国の父と祖父母に、そして被災地に魂の投球を届けた。舞台は違えど、胸に秘めた思いは変わらない。

 「僕にできることは野球を頑張ること。そこに集中をして頑張りたいなと思います」

 13年前の3月11日。9歳だった少年は突然、日常を奪われた。キャッチボール相手でもあった父・功太さん(享年37)、祖父母も亡くなった。家も津波で流され、岩手県陸前高田市から大船渡市への転居を余儀なくされた。震災から10年を迎えた21年には「毎年、忘れることはなかった。3月11日は毎年、特別な日です」と赤裸々な思いを明かしたこともある。

 対外試合は3試合目でも、オープン戦は初登板。初回先頭の柳田には初球156キロ直球を、いきなり右中間二塁打された。2回は2死満塁、3回も1死一、二塁と毎回得点圏に走者を背負う苦しい投球。それでも、より落差を増したフォークがさえ、毎回の5奪三振で得点を許さなかった。

 「直球が一番大事なので、そこをいい状態に上げていきたい。前回よりは全体的にまとまってきたけど、まだまだ自分の思うようには投げられてない。焦らずしっかり調整していきたい」

 直球に課題を残したが、WBCに出場した昨年と違いまだ調整段階に過ぎない。最速は前回3日の登板と同じ157キロをマーク。登板が予定される31日の日本ハム戦と同じ本拠地のマウンドで、「サンデー朗希」としての予行演習を済ませた。

 深い悲しみを乗り越え「令和の怪物」と呼ばれるまでに成長した佐々木の活躍は、能登半島地震で被災した人にも勇気や希望を与える。「一生懸命プレーして自分の持ってるパフォーマンスを発揮することが大事かなと思ってます」。早ければ今オフにもメジャー挑戦する可能性があり、今季が日本での最終年になるかもしれない。鎮魂の一日を経て、チームの19年ぶり優勝とキャリアハイを目指す日々が始まる。(大内 辰祐)

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