【選抜100年 聖地の華】愛工大名電・石島健外野手 “相棒”リコーダー吹きながら夏雪辱へ

2024年03月23日 04:45

野球

【選抜100年 聖地の華】愛工大名電・石島健外野手 “相棒”リコーダー吹きながら夏雪辱へ
<報徳学園・愛工大名電>10回、愛工大名電・石島は中犠飛(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第5日・1回戦   愛工大名電2ー3報徳学園(延長10回タイブレーク) ( 2024年3月22日    甲子園 )】 愛工大名電の石島健は、身長1メートル82、体重87キロと4番にふさわしい巨漢の持ち主だ。ただし、その体格からは想像できない趣味を持つ。「リコーダーがめちゃくちゃ得意なんですよ」。リコーダーとの最初の出合いは、小3時の音楽の授業だった。そこから軽快な音色に夢中になり、小4からは地元の器楽隊に参加してリコーダーを吹いた。
 現在も寮内で軽やかな音を奏でている。一つの大部屋に全部員が生活しており、リコーダーを吹けば全員に音が聞かれる環境。それも意に介さず吹き続けていると、誰も笛の音を気にしなくなった。

 1年夏の甲子園は代打として2試合に出場した。しかし、不振に陥った昨夏は背番号をもらえなかった。仲間には「大丈夫」と気丈に振る舞うも、「一人になりたかった」と切り替えられずにいた。そんな気持ちが沈んだ時もリコーダーを吹いた。昨夏はアルプス席から応援。「甲子園を客席から見て、落ち込んでいる暇なんてないと気が付いた」。

 選抜前は応援曲をリコーダーで練習。2年ぶりの聖地で延長10回に勝ち越し犠飛を放った。「ストレスを発散したいときもリコーダーを吹きます」。愛知に戻って笛を吹き、夏のリベンジへのホイッスルとする。 (河合 洋介)

 ◇石島 健(いしじま・けん)2006年(平18)6月30日生まれ、茨城県結城市出身の17歳。小1から結城城西クラブで野球を始めて投手と捕手。中学時代は小山ボーイズに所属。愛工大名電では1年夏の甲子園大会に背番号20でベンチ入りし、2年秋から背番号9。50メートル走6秒3、遠投115メートル。1メートル82、87キロ。右投げ右打ち。

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