大谷 ドジャース1号さあ本領発揮 自己ワースト止めた41打席目「まず1本出て安心」

2024年04月05日 01:30

野球

大谷 ドジャース1号さあ本領発揮 自己ワースト止めた41打席目「まず1本出て安心」
<ドジャース・ジャイアンツ>7回、ソロ本塁打を放つ大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   ドジャース5―4ジャイアンツ ( 2024年4月4日    ロサンゼルス )】 ドジャースの大谷翔平投手(29)が3日(日本時間4日)、移籍1号となる今季初本塁打を放った。ジャイアンツ戦に「2番・DH」で出場し、7回に右中間ソロ。自己ワーストを止める開幕から9試合目、41打席目での待望の一発だった。FAとなった昨オフのド軍移籍後、結婚発表、元通訳の水原一平氏(39)の違法賭博問題など激動の日々を経験。地区首位を走るチームにさらなる追い風を呼ぶ、復活のアーチだった。
 手術後の右肘にはまだ、黒い特殊なサポーターがある。大谷は一塁手前で、その右拳をグッと握りしめた。これまであまり見せたことがなかった小さなアクションには安堵(あんど)や苦悩、喜び、計り知れない感情が込められていた。

 「自分の中ではかなり長い間、打っていないなという感覚だった。まず1本出て安心しているのが率直なところだと思います」

 4―3の7回2死。前夜二ゴロに倒れた左腕Ta・ロジャーズの、高めに浮いたシンカーを逃さなかった。打球速度105・5マイル(約169・9キロ)の打球が、右中間席中段に着弾。メジャーワーストを更新した開幕からのノーアーチを9試合、41打席目で止めた。エンゼルス時代の昨年8月23日のレッズ戦以来224日ぶりの一発は、飛距離430フィート(約131・1メートル)。今季2度目のチケット完売だった5万2746人の本拠地の大観衆も、総立ちとなった。

 FAとなった昨オフ、プロスポーツ史上最高額の7億ドル(決定時約1015億円)でド軍入りを決断。昨年9月には2度目の右肘手術もあった。2月のキャンプ中には真美子夫人(27)との結婚も発表。愛犬・デコピンも含め新天地で再出発だった。だが、韓国での開幕戦翌日の3月21日、専属通訳だった水原一平氏の違法賭博問題が発覚。ここ数日は鼻水をすすりせき込む姿を見せ「(チーム内で)はやっているので、ここ数日は。だいぶ良くなった」と体調不良だったとも明かした。激動の日々。試合前にデーブ・ロバーツ監督から「自分らしくいればそれでいい」と助言され「気持ちが楽になった」としたが「メンタルを言い訳にしたくない。そこも含めて技術」と言い切った。

 バットを垂直に立てた新打撃フォームの対応にも苦しみ、前日まで33打数8安打、打率・242。「早く(本塁打を)打ちたいという気持ちで、どんどんいいアットバット(打撃)からかけ離れている状態だった」と焦りもあった。それでも「長期的に見ると、自分の打ち方からかけ離れていく」と自身のスタイルを貫いた。

 大谷の一発で、チームは137年ぶりの9戦連続5得点以上の球団タイ記録で4連勝。「これを機に自分の打席を継続したい」。18年のメジャー初本塁打と同じ4月3日の新天地1号で、大谷の新章が幕を開けた。(柳原 直之)

 ≪野茂以来20年ぶり≫ドジャースタジアムでの日本選手の本塁打は、昨年7月8日の大谷(当時エンゼルス)以来15本目。ド軍選手に限ると04年6月19日のヤンキース戦での野茂英雄以来20年ぶり。また左腕Ta・ロジャーズが左打者に被弾したのはツインズ時代の21年5月4日のレンジャーズ・カルフーン以来3年ぶりだった。

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