中畑清氏 DeNA・筒香よ、2軍調整でバッティングの感覚取り戻して

2024年04月30日 05:30

野球

中畑清氏 DeNA・筒香よ、2軍調整でバッティングの感覚取り戻して
中畑清氏 Photo By スポニチ
 【キヨシスタイル!】見切り発車はしないでもらいたい。5年ぶりに戻ってきたゴウ、筒香嘉智の日本再デビュー戦だ。
 9日に帰国。16日にDeNA復帰が決まって調整を続けているけど、まだしゃきっとしないらしい。3月のメジャーのオープン戦以来、実戦から遠ざかっていたからね。

 これまで2軍戦に3試合出場して8打数2安打、打率・250。日米の投手の間合いの違いというか、感覚のズレがあるようだ。
 ピッチクロックもあってテンポよく投げ込んでくる米国の投手と違い、日本の投手は長くボールを持ったりクイックで投げたり、間合いを変えてくる。2段モーションの投手も多いしね。タイミングが取りにくいんだ。

 そもそも米国で速い球への対応に苦労したゴウ。日本でホームランを量産していた当時のようなボールを呼び込む「間」が取れない打ち方になっていた。

 日本の投手に合ったフォームを取り戻すには、とにかく打席に多く立って、生きた球を打つことだ。とはいえ、ビジターの2軍戦では打ち込む量が制限される。

 27日からの西武3連戦(カーミニーク)には出場せず、横須賀の2軍施設でミニキャンプ。走り込みと同時に、シート打撃形式で生きた球を打ち込んだという。

 体の切れはもう少しの時間で取り戻せる。肝心なのはバッティングの感覚。それを確認するのは2軍戦だ。本人が納得し、周りから見ても「いいスイングしている」という状態にしてほしい。

 チームは苦戦が続き、10勝14敗1分けでヤクルトと同率5位に並んでいる。ゴウが1軍に合流する時は、反攻の起爆剤になるような結果が求められる。本人もその覚悟はできていると思う。

 中途半端な状態で合流して結果が出ないと、ゴウが苦しいのはもちろん、チームも苦しくなってくる。あと何試合と決めないで、納得いく状態になるまで2軍で調整した方がいいと思う。

 ファンの皆さんが一日も早い再デビューを望んでいるのは分かる。私だってそう願っている。でも、結果が全ての世界。100%は難しいにしても、不安を極力減らし、思い切りバットが振れる状態で戻ってきてもらいたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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