阪神が4時間36分死闘の末に引き分けセ・リーグの貯金を独占 打点を挙げれば8戦不敗「大山神話」も継続

2024年05月02日 05:15

野球

阪神が4時間36分死闘の末に引き分けセ・リーグの貯金を独占 打点を挙げれば8戦不敗「大山神話」も継続
<広・神>広島と引き分け、ハイタッチをする大山(左から2人目)ら(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―2広島 ( 2024年5月1日    マツダ )】 阪神は1日、広島と今季チーム最長の4時間36分、延長12回の死闘の末、2―2で引き分けた。初回に大山悠輔内野手(29)が先制適時打、2―1の7回に同点に追いつかれたが、勝ち越しは許さなかった。大山が打点を挙げた今季8試合は7勝1分け、今季6度目となった延長戦は2勝4分けと、2つの不敗神話は継続。貯金6をキープした。貯金1だった巨人と勝率5割だった中日が敗れたため、セ・リーグの貯金を独占した。
 4時間30分を超える死闘を、徒労に終わらせない。後攻有利と言われる敵地での激戦でも、昨季の王者が底力を発揮。延長10回2死二塁、最終12回1死一、二塁を、意地と執念で守り切った。今季6度目の延長戦でも猛虎の粘り強さだけが際立ち、延長戦成績はこれで2勝4分け。ホーム、ビジターとも、まだ黒星は喫していない。

 「次の1点を取り切れなかったので、こういう(苦しい)展開になった。追加点を取っていけるように考えながらやっていきたい。負けなかったのは大きいが(チームは)勝ちにいっているので、勝てるように頑張る」

 声の主は4番・大山だ。初回2死二塁の好機で先発・大瀬良から左前へ先制適時打。カウント2―2から外寄りの138キロカットボールに鋭く反応した。開幕当初の不調からは徐々に脱却し、4月19日の中日戦からこの日まで、10試合で計9打点をマーク。さらに、打点を挙げれば今季8戦で7勝1分け。不敗神話の主人公は、快打に満足感を浮かべた。

 「とにかく先制点が欲しいと思っていたし、追い込まれていたが、走者を還すことができてよかった」

 今季、自身が苦手としていた広島を攻略したことに意味がある。対広島で大山は、試合前時点で12打数1安打、打率・083と低迷。セ5球団の中では最悪の数字が残っていた。だがそれも過去の話。9回の第4打席でも守護神・栗林から、信条とする全力疾走で遊撃内野安打をもぎ取った。6日から甲子園で、そして21日からは再び敵地で、今月は残り6試合組まれている昨季の2位・広島相手に嫌なイメージを植え付けるべく、全力でグラウンドを駆け回った。

 5月の初戦を終え、貯金6の阪神がセ界の貯金を独占した。巨人が3連敗し、勝率5割。開幕から旋風を起こした中日も敗れて、借金生活に入った。シーズン10試合消化以降で阪神が貯金を独占するのは和田監督時代の15年7月6日以来、9年ぶり。2位・巨人とのゲーム差も「3」に開き、3日からは、大型連休で沸く東京ドームでの「伝統の一戦」が幕を開ける。初戦はミスター・プロ野球の名を冠したメモリアルゲーム「長嶋茂雄DAY」。虎が誇る「背番号3」が、宿敵を黙らせる一撃を見舞う。 (八木 勇磨)

 《阪神の貯金独占は15年7月6日以来》セ・リーグは首位の阪神が貯金を独占。セで10試合消化以降にリーグの貯金を独占するのは、22年前半戦終了時のヤクルト以来で、阪神では15年7月6日以来9年ぶり。同年は交流戦でセが44勝61敗3分けと大きく負け越したため、阪神は貯金1で首位だった。

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