阪神・ドラ1伊原はコミュ力おばけ!? サインにほぼ首振らない捕手との信頼は積極的な会話から

2024年10月28日 05:15

野球

阪神・ドラ1伊原はコミュ力おばけ!? サインにほぼ首振らない捕手との信頼は積極的な会話から
ブルペンで笑顔を見せるNTT西日本・伊原(撮影・中辻・颯太) Photo By スポニチ
 阪神からドラフト1位指名されたNTT西日本・伊原陵人投手(24)が27日、プロ入り後もこれまでと同様に捕手との対話を重要視する考えを明かした。29日に開幕する社会人野球日本選手権に向けた全体練習では、ブルペンでの投球の際に捕手と積極的にコミュニケーションをかわした即戦力左腕。梅野、坂本らの先輩にも初対面から臆さず話しかけ、自らを知り相手を知ることで快投につなげる。 
 NTT西日本のブルペンで、伊原の声が何度も飛んだ。「もうちょい強くか」。「今のはマシ?」。捕手に球筋や切れ、球威を確認しつつ、テンポ良く54球を投げきった。投球終了後にクールダウンを行った際も、身ぶり手ぶりを交えながら綿密に意見交換。積極的にコミュニケーションを取る姿こそ、ドラフト1位左腕の真骨頂と言えた。

 「捕手目線で、真っすぐボールが入ってきているかや、強さはどうかとか。そういう話は毎回する。会話はめちゃくちゃ大事にしている」

 高校、大学、社会人の各カテゴリーにおいて、伊原は捕手のサインにほとんど首を振ったことがないという。練習からコミュニケーションを重視してきたからこそ。大事な場面になればなるほど捕手のリードを信頼し、ミットをめがけて無心で腕を振ってきた。

 「自分勝手に、適当に投げるのは好きじゃないので。キャッチャーが一生懸命考えたリードに応える方が、投手としてはいいのかなと思う」

 阪神でもそうした“しゃべくり”気質を前面に押し出す。「(会話は)いける時にいっておきたい。早めに仕掛けたいです」。元々、先輩と打ち解けるのは苦手ではない。智弁学園で2学年上の先輩だった村上が伊原について、「いっぱい聞いてきた。教えられることは教えたと思う」と口にするほど。プロ入り後も梅野、坂本ら実績のある年上の捕手に臆することなく自らの投球スタイル、考えを伝えると同時に、多くの情報を吸収させてもらうつもりだ。

 「(梅野、坂本の両捕手とも)経験のある方々。バッター、球場の特徴とかの知識を自分も知りたいし、キャッチャーの配球と自分の考えを一致させるという作業は絶対に必要になってくるので、積極的にコミュニケーションを取りたい」

 藤川新監督からは、先発での起用を明言されている。伊原は「(阪神の先発陣は)層が厚いので、頑張らないと…」と改めて闘志を燃やした。1年目の目標は開幕1軍と新人王獲得。持ち前の高いコミュニケーション能力を遺憾なく発揮し、頭角を現す。(松本 航亮)

 ≪日本選手権29日開幕≫
 ○…伊原は社会人では最後の公式戦となる日本選手権に集中することを強調した。「新しいことを今やっても結果はでない。自分の持っている力を最大限発揮したい」。阪神の一員としての準備や体づくりはシーズン終了後から。11月1日にある強豪・Hondaとの1回戦へ向け「(日本選手権に)昨年は出られなかった。今年行けるのは素直にうれしいし、先発か中継ぎか分からないけど、自分のパフォーマンスをしたい」と見据えた。

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