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久留米ペトリオッズの本田優香さん 第1回WS出場に意欲「女子だけでやることが少ないのでうれしい」

2023年02月28日 06:00

野球

久留米ペトリオッズの本田優香さん 第1回WS出場に意欲「女子だけでやることが少ないのでうれしい」
久留米ペトリオッズ女子部員の(左から)和間かんなさん、本田優香さん、高倉ちゆさん Photo By スポニチ
【月刊ポニーリーグ2月号】
 久留米ペトリオッズの本田優香さんをはじめとする女子部員3選手にスポットを当てる。本田さんは1年生ながら攻守に優れ、二塁の定位置を獲得。7月に開催されるSSKカップ「第1回ポニー・ガールズ・ベースボール・ワールドシリーズ(以下WS)」への出場にも、意欲を示した。

 男子部員に負けず劣らず、攻守における全力プレーは、ひときわ輝きを放っていた。名門・久留米ペトリオッズで二塁を守る本田優香さん。野球と真摯(しんし)に向き合うだけでなく、向上心も尽きることはない。

 「高校で硬式野球をしたいので少しでも硬式に慣れようと思って。(自信があるプレーは)ゲッツーの時のトスでセカンドへボールを投げるところですが、まだ球際のボールを捕れないので、捕れるように守備をもっとレベルアップしたい」

 体力差をカバーするべく地道な努力を積み重ね、公式戦でも結果を残してきた。昨年の秋季リーグ戦では全4試合にスタメン起用され、10打数3安打1打点の打率・300。11月に開催された九州連盟杯選手権の大川カージナルス戦では4打数3安打2打点の活躍で勝利に貢献した。柳場洋右監督からは「走攻守とも整っていて、守備もうまい。制球がいいので投手も少しずつ練習しています」と期待されており、1年生ながら攻守両面でチームの中心的存在となりつつある。

 そんな本田さんにとって、新たなモチベーションとなり得るのが7月31日から栃木県内で開催される第1回のWSだ。

 「女子だけでやることが少ないのでうれしいです。チャンスがあれば出たい。外国の方と交流(外国チームと試合)できるのも、すごく楽しみです」

 大会には米国をはじめ、20以上の国と地域から代表チームが参加する。ホスト国となる日本は現在、約60人の女子選手が活動しているが、この中から参加者を募集。3チームほどの編成を予定しているという。

 ポニーリーグが掲げる「一人でも多くの選手を試合に出して、試合を通じて成長していく」という理念は、当然ながらこの大会でも共有される。他の全国大会と同様に敗退チームを対象とした交流試合を開催。数多くの貴重な経験を積むことができる。

 今春からはチームに、1学年後輩にあたる和間かんなさん、高倉ちゆさんの女子部員が入部。「(男子は)普通な感じで接してくれてます。楽しいです」と話す一方で、新たな楽しみもできた。
 「これまでは女子部員が私一人だったので、話し相手が増えてうれしいです」

 3人で切磋琢磨(せっさたくま)しながら、まだまだ成長していく。

 ▼和間かんなさん 小学校から一緒にしていた先輩の優香さんから誘われました。最初は硬式が怖くて軟式にしようか迷ったけど、優香先輩がしつこく誘ってくれて(笑い)。体験に行ったら監督が“硬式で上手にさせてあげる”と。人に親切でバッティングがうまい人になりたいです。硬式は全然飛ばなかったけど、練習は楽しいです。セカンドを守りたいです。

 ▼高倉ちゆさん お父さんがコーチをしていて、練習で硬式を打って手応えがありました。硬式は音が気持ちいい。打つのが好きです。小学生の頃はピッチャーとショートとセンターもやってました。お父さんとよく野球の話をします。“小学校と中学では守備の動きが変わったりするから頭に入れてプレーしなさい”と。気配りができて、バッティングも守備も注目されるような選手になりたいです。

 ▼SSK社・常務取締役事業推進本部長安井浩二氏 野球は楽しく、男女で一緒にできるスポーツだと思います。体力は違いますが、そこは工夫して女子部員の方にも楽しんでもらいたい。そういう思いもあり、(第1回WSの)協賛を引き受けさせていただきました。野球は勝ち負け以外にも、走ることを1次元とするならば、3次元の複合動作。知育も含め、いろんなスポーツにつながります。

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