長山洋子 万感のデビュー40周年 アイドル10年+演歌30年「1人だけでもいい、伝わるような歌を」

2024年02月20日 05:00

芸能

長山洋子 万感のデビュー40周年 アイドル10年+演歌30年「1人だけでもいい、伝わるような歌を」
4月にデビュー40周年を迎える長山洋子(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 演歌歌手の長山洋子(56)が4月にデビュー40周年を迎える。あす21日には40周年記念ベスト盤をリリースする。1984年4月、16歳でアイドル歌手としてデビューし、10年後に演歌歌手に転身。アイドルで10年、演歌で30年、異色の40年を歩んできた長山がその道を振り返った。
 演歌歌手でデビューの予定だったが、直前に事務所の社長が「演歌を歌うには若い」と方針転換。「アイドルの振る舞い方が分からなかったんですよ。衣装も着物からミニスカになって。とにかく目の前のことを頑張るだけでした」と笑う。86年に「ヴィーナス」が大ヒット。「ディスコの夜キャンペーンで1日に5、6軒回って、ヴィーナスをかけてもらったのが思い出ですね」と振り返った。

 そして93年、シングル「蜩―ひぐらし―」で演歌歌手デビュー。すぐにヒットし、同年のNHK紅白歌合戦に初出場を果たした。
 演歌に転向した時に、アイドル時代の自分と決別した。「自分の中で線を引かないと、迷いが出るかもしれない。だから、昔の自分の歌とかアイドル時代のものは見たり聞いたりしないように封印したんです」。演歌に骨をうずめる覚悟だった。目標だった座長公演も成功させ、徐々に演歌歌手として軌道に乗った。

 “封印”を解き放ったのは12年、東京・浅草でのデビュー30周年公演だった。20年ぶりに「ヴィーナス」を歌唱。年齢を重ね、家族もできて考え方が変化した。「私なりのアイドル時代の歴史もあるんだなっていうのは感じ始めていて、だんだんわが子のように思えて。あの10年は私の歌謡人生において必要な10年だったんだと思えるようになりました」。現在も公演でアイドル時代の曲を少しずつ披露している。

 40年続けてこられたのは「辞めたいと思ったことがないから」と言う。「特別なことをやりたいというのはなくて、お客さまが100人いたら1人だけでもいいので、伝わるような歌をずっと歌っていかないといけないと思ってます」。40年たっても、新人アイドルのような謙虚さだった。(伊藤 尚平)


 ≪制作陣は超豪華「若い方も楽しんで」≫ ベスト盤は3種類。アイドル時代の曲を集めた「ポップスベスト」、演歌の「演歌ベスト」、2枚を合わせた「演歌&ポップスベスト」。ポップス曲の制作陣が実に豪華。阿久悠さん、筒美京平さん、桑田佳祐、中島みゆきらとビッグネームがズラリ。「素晴らしい方々に作っていただいてたので、歌わないのはもったいないですね(笑い)。今は80年代の曲のブームもありますし、若い方にも新鮮に楽しんでいただきたい」と話した。

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