マ・ドンソク「犯罪都市 PUNISHMENT」のキャラクターとの共通点は?“人を楽しませるのが好き”

2024年10月04日 17:00

――まず、日本のファンの方々にひと言ご挨拶をお願いします。

マ・ドンソク:こんにちは、「犯罪都市 PUNISHMENT」のマ・ドンソクです。昨年の訪日以降、仕事に勤しんでいます。皆さん、お元気にお過ごしでしょうか?最近、南海トラフ地震臨時情報が発表され、とても心配しています。いつもお元気で、またすぐにお伺いできる日を心待ちにしています。

――日本では、今年2月に「犯罪都市」第3作(「犯罪都市 NOWAY OUT」)が公開され早くも第4作を鑑賞できると多くのファンがとても喜んでいます。日本のファンの皆さんに、第4作となる「犯罪都市 PUNISHMENT」の魅力と、そして、特別愛着のあるシーンがあれば教えてください。

マ・ドンソク:ストーリーが軽快だった「犯罪都市 PUNISHMENT」とは異なり、今回は事件が変わり、かなり重い感情表現のシーンもある。アクションも、前作で見せた“連打”を取り除き、パワーを前面に押し出したボクシングを中心に展開していきます。映画すべてを念入りに、心を込めて撮りました。ワンシーンだけを選ぶのは本当に難しいです。それでも選ぶとしたら、エンディングのアクションシーンですね。理由は、ご覧いただければ分かると思います。
 

共通点はユーモラスな部分?「人を楽しませるのが好き」

――キャラクター マ・ソクトの魅力は何だと思われますか? 思いやりがありながら、ちょっと天然、特に今作では最新技術(AI)に疎い面もうかがえますが、このようなところも気に入られていますでしょうか? また、ご自身と演じたキャラクターのマ・ソクトはどれだけ似ていると思われているのでしょうか?

マ・ドンソク:毎回、マ・ソクトのコアの部分を残しながら、老練かつ進化する刑事の姿を披露しようと努めています。マ・ソクトならではのユーモラスで純朴な面を見せるためのシーンがあるのですが、観客が楽しんでくれれば私も満足です。マ・ソクトと私に共通しているのはボクシングですかね。ユーモラスな部分も似ていると思います。人を楽しませるのが好きな点もそうです。ただ、私はマ・ソクトのように力でさまざまな問題を解決しようとはしない。キャラクターはあくまでもキャラクターですからね。

――「犯罪都市 PUNISHMENT」は第74回ベルリン国際映画祭へ招待され大盛況だったと伺っています。ベルリンでの全般的な反応や特別に印象深かった評価はありますか?

マ・ドンソク:第4作はありがたくも世界3大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭にまで招かれ、共演した俳優たちと観客の前に立つことができました。反応がとても良くて驚きました。ベルリン国際映画祭の執行委員長によると、ベルリン国際映画祭では映画が面白くないと観客は退出したり野次を飛ばしたりするそうです。カンヌとは違うと脅されたのですが、幸い上映中に一人も退出せず、大きな拍手と歓呼を送ってくれました。皆さん大笑いし、声を上げ、楽しく観てくださり、非常に感動しました。現場の反応として、“字幕がなくてもすべて理解できる”とのこと。また、ある方は、“第2作と第3作を観たが毎回ボクシングのアクションが進化していて良い”とも話してくれました。

――以前、「悪人伝」で俳優キム・ムヨルさんと共演されています。その時は、キム・ムヨルさんが刑事でマ・ドンソクさんが犯人でした。そのため、現在多くの日本のファンの方々が、今回の「犯罪都市」第4作ではお二人のキャラクターが入れ替わったと話しています。キム・ムヨルさんは今回とても冷酷で屈強な悪役として登場していますが、今作でのキム・ムヨルさんとの共演はいかがでしたか?

マ・ドンソク:ペク・チャンギは戦闘力の高い悪役で、キム・ムヨルしか思い浮かぶ人がいなかったのです。高難度のアクションをこなせる俳優は思ったより探すのが難しいのです。習ったことをやるのと、もともと体を使いこなせる人がやるのとでは違います。俳優にオファーしてボクシングのトレーニングをしてもらえば、その役割はこなせますが、リアルなボクシングのアクションはこなすのは難しいです。その点、キム・ムヨルさんは演技力も素晴らしい上に高難度のアクションもこなせる俳優ですので選びました。

――韓国では現在、「犯罪都市」シリーズの累計動員数が4000万人を突破しました。このシリーズが観客を魅了する決定的な要素は何だと思われますか?

マ・ドンソク:どうも観客のみなさんは現実的なリアルなアクションと痛快さがお好きなようです。長い間、映画とアクションを続けてきて、その過程で得た経験とノウハウを「犯罪都市」の世界観とキャラクターを作るために捧げました。一編、一編、心を込めて作った成果物を高く評価してくださりありがたいです。マ・ソクトというキャラクターもしかり、悪党を捕まえるという痛快さと爽快かつリアルなアクション、そしてユーモラスな姿を好んでくださって、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。
 

日本の俳優と交流も「彼らの新しい作品は常に注目している」

――現在「犯罪都市」第5~8作の脚本に同時に取り組まれていると記事で拝見しました。ということは、毎年、同シリーズの新作を期待してもいいのでしょうか? また、他国でのリメイクの可能性など、同シリーズの全般的な未来のビジョンに関するニュースはあるのでしょうか?

マ・ドンソク:第5~8作は現在、一生懸命、脚本を書いて準備しています。来年のお披露目は難しそうです。第1作を除く第2~4作はすべて、それぞれリメイクの提案が来ました。第2作のリメイクについてまだ詳しくお話しすることはできませんが、アメリカの有名なプロデューサーが作業を進めています。私も制作に参加しますが、出演はしません。第3作と第4作も現在、交渉を続けています。第5作から第8作まで、もっと緊張感のあるリアルな話になりそうです。第5~8作に関しては、こういった事件があり深刻な犯罪が発生するということも知らせ、映画の面白さ満載の作品になる予定です。第5~8作では「犯罪都市」シリーズではないようだと感じるものもあり、グローバルなものもありますが、今、進めているものはトーンが大きく変わりました。第1~4作までが1部だとすると、今準備しているのは2部です。スピンオフドラマの可能性もあります。

――「犯罪都市」シリーズのほかにも、キム・ムヨルさんと共演された「悪人伝」のリメイク等さまざまなプロジェクトを進行中だと伺っていますが、現在取り組んでいるプロジェクトに関して新たなニュースはありますか?

マ・ドンソク:具体的に明らかにすることはできませんが、いくつかのハリウッドのプロジェクトを進行中です。まもなく撮影を控えている作品もあります。公開できる時が来たらお話しします。

――前回の来日では日本のファンの方々と時間を共にし、楽しい時間を過ごされたようで、とても嬉しかったです。次また来日する機会があったら、やってみたいことはありますか?

マ・ドンソク:また行くとしたら、舞台挨拶などで、もっと多くの地域の日本の観客と、もっとたくさん会ってみたいです。俳優にとっては、劇場でファンや観客と会うのが最大の喜びですからね。

――最後に、最近注目されている日本のクリエイター、作品、あるいは俳優がいれば教えてください。

マ・ドンソク:私の結婚式にお祝いのムービーを撮って送ってくれた小島秀夫、名越稔洋のようなゲームの巨匠たち、仲間である青木崇高、一ノ瀬ワタル、鈴木亮平らと連絡を取りながら元気に過ごしています。彼らの新しい作品やニュースは常に興味を持って注目しています。

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