立民・野田代表 自民・下村氏糾弾「裏金問題の責任ある立場」裏金に始まり裏金に終わる衆院選27日投開票

2024年10月27日 04:40

社会

立民・野田代表 自民・下村氏糾弾「裏金問題の責任ある立場」裏金に始まり裏金に終わる衆院選27日投開票
板橋区大山商店街での歩行演説中に握手を交わす野田佳彦氏(右)(撮影・松永 柊斗) Photo By スポニチ
 第50回衆院選は27日、投票が行われ、即日開票される。自民党派閥裏金事件が大きな争点の一つとなった総選挙。立憲民主党の野田佳彦代表は、裏金問題で自民党を非公認となった下村博文元文科相と立民の阿久津幸彦氏が激しく競る選挙区で遊説を締めくくった。対する石破茂首相(自民党総裁)も苦戦が伝えられている裏金候補の丸川珠代元五輪相の応援に入った。
 野田氏は午後7時半ごろから、買い物客でにぎわう板橋区の遊座大山商店街を阿久津氏と練り歩いた。マイクを握ると「ずっと選挙戦を戦ってきたが、やっぱり裏金問題が最大の争点だと確信した。だから今回、まさに裏金問題の大変責任のある立場だった方がライバルであるこの東京11区、しかも激戦のデッドヒート、だから最後の最後のお願いをさせていただきたい」と声を張り上げた。

 その言葉通り、裏金、裏金、裏金の選挙戦だった。公示日の15日午前9時、野田氏が第一声の場所に選んだのは東京・八王子だった。2728万円という突出した裏金額で非公認となった萩生田光一元政調会長の地元。萩生田氏は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係も深い人物。旧統一教会の問題を追ってきたジャーナリストで立民候補の有田芳生氏の横で「裏金議員を裏から支えてきた旧統一教会と結びつきが強い。もう裏、裏、裏」と訴えた。同日は兵庫の西村康稔元経済産業相、福井の高木毅元国対委員長の選挙区にも入り“裏金3連発”で選挙戦をスタートさせた。

 下村氏はパーティー券収入の還流の復活が決まったといわれる2022年8月の安倍派幹部4人の会議のメンバーだった。さらに萩生田氏と同様、旧統一教会との関係も伝えられている。15年当時、教団の名称変更申請が認められた時の文科相で、教団と関係が深いとされる団体から献金を受けていた。

 野田氏は終盤も裏金議員への追及の手は緩めず、25日には期間中2度目となる松野博一前官房長官の千葉3区に入り、党候補の岡島一正氏を応援。この日は、丸川氏と党候補の松尾明弘氏が激しく競る東京7区へ。期間中に訪れた延べ63選挙区中、11カ所が“裏金選挙区”だった。

 裏金に始まり、裏金で締めた12日間の選挙戦。自民が非公認候補の政党支部に2000万円を支給していた問題も発覚。自公を過半数(233)割れに追い込めるか。大勢はきょう27日深夜にも判明する見通しだ。


 ≪8党首遊説距離 地球2周8万キロ≫

 与野党9党首は支持拡大を求め、日本列島を奔走した。遊説距離を発表しなかったれいわ新選組を除く8党で、15日の公示以降に党首が駆け抜けた距離は計8万4302キロ。地球を2周(1周約4万キロ)した計算になる。

 石破首相は福島での第一声を含め23都道府県を回り、移動距離は1万4387キロに達した。終盤はチャーター機も活用し激戦区のてこ入れを図った。

 立民の野田代表は19都道県の1万2347キロを回った。日本維新の会の馬場伸幸代表は地盤の関西地方以外も精力的に回り、8089キロに到達した。

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