柔道女子78キロ級・素根 涙の復活V 膝痛乗り越え「ホッとした気持ちが大きい」

2023年05月15日 04:00

柔道

柔道女子78キロ級・素根 涙の復活V 膝痛乗り越え「ホッとした気持ちが大きい」
19年以来2度目の優勝を果たした素根(AP) Photo By AP
 【柔道 世界選手権第7日 ( 2023年5月13日    カタール・ドーハ )】 女子78キロ超級で東京五輪金メダルの素根輝(22=パーク24)が19年以来2度目の優勝を果たした。昨年3月に左膝手術を受けた影響で本調子を欠いていたが、復調を証明。2連覇を目指す来年のパリ五輪代表入りへ前進した。男子100キロ超級は斉藤立(21=国士舘大)、影浦心(27=日本中央競馬会)がそろってメダルなし。大会は個人戦が終了し、日本は男子が金1個、女子が4個だった。
 感極まり、涙が頬を伝った。左膝手術後の苦しい時期を乗り越えての復活V。「膝の手術をしてから思うような柔道ができない期間が長かった。ホッとした気持ちが大きい」と胸をなで下ろした。

 膝の痛みは消えたが恐怖心が残り、今も技に深く入れないという。それでも準決勝では両膝を畳につけて自分よりも大きな相手を担ぐなど、持ち味を発揮。決勝では一回り大きなトロフュアの攻めに耐え、攻めの姿勢を貫き通し、3つの指導を引き出した。女子日本代表の増地克之監督が「一番いい時と比べると7割。我々の求める素根はよりレベルが高い」と話したのも期待の裏返しだ。同学年の阿部詩とともに、日本女子の屋台骨を支える重量級のエースも「もっと強くならないと厳しい」と満足しなかった。

 ≪男子100キロ超級メダル逃し…指揮官“危機感”≫男子100キロ超級は2人を送り込みながらメダルを逃し、鈴木桂治監督は「五輪前年でこの結果は重く受け止めたい」と表情をこわばらせた。斉藤は優勝したリネール(フランス)に善戦も及ばず。影浦の2敗はいずれも一瞬の隙を突かれて固め技のえじきとなり、「求めていたものと全然違う結果」と肩を落とした。結果を受け、パリ五輪代表争いは今後も続くとみられる。斉藤は「もう一回見つめ直したい。稽古するしかない」と自らに言い聞かせた。

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