混合団体日本V6 パリ五輪での金奪取はいばらの道 柔道世界選手権

2023年05月15日 06:26

柔道

混合団体日本V6 パリ五輪での金奪取はいばらの道 柔道世界選手権
 混合団体準決勝のオランダ戦を前に、円陣を組む斉藤立(右端)ら日本=ドーハ(共同) Photo By 共同
 【柔道世界選手権最終日 ( 2023年5月14日    カタール・ドーハ )】 混合団体が行われ、日本は決勝で東京五輪金メダルのフランスを代表戦の末に4―3で破り、種目が採用された17年大会からの6連覇を達成した。
 第1シードの日本は初戦の2回戦で韓国に4―2、準々決勝でジョージアに4―1、準決勝でオランダに4―2で勝利。男子73キロ級から始まった決勝は、個人戦銅メダルの橋本壮市(パーク24)がいきなり一本負けを喫する苦しい立ち上がりに。続く女子70キロ級も個人戦金メダルの新添左季(自衛隊)が敗れ、窮地に追い込まれた。

 ここで日本を救ったのが、2年連続団体戦代表の男子90キロ級・田嶋剛希(パーク24)で、延長戦の末に勝利して反撃を開始。再び1―3と後がなくなったが、男子90キロ超級の斉藤立(国士舘大)、女子57キロ級で個人戦銀メダルの舟久保遥香(三井住友海上)が連勝して五分に戻すと、無作為の抽選で決まる代表戦は女子70キロ級の新添が勝利し、劇的な逆転優勝での6連覇となった。

 覇権を守った日本だが、来年に迫ったパリ五輪で東京のリベンジを果たすには、なおも険しい道が待っている。世界選手権では田嶋のように団体戦要員を起用できるが、五輪では不可能。同様に団体戦要員を起用したフランスも、個人戦で男子100キロ超級を制したリネール、女子63キロ級を制したアグベニェヌは1試合も出場せず、今大会は勝負を度外視したとの見方もできる。

 五輪では個人戦の疲れが残った状態での出場が強いられ、日程的に特に重い階級ほど負担が大きい。場合によっては本来は1階級下の選手が起用されるが、東京五輪では女子52キロ級金メダルの阿部詩が準々決勝のドイツ戦で1階級上の57キロ級で敗れるなど、階級差の壁に直面した現実もある。

 初めて採用され、金メダル確実と言われた東京五輪決勝では1―4で惨敗した日本。来年のパリで、本当のリベンジを果たすための闘いが始まる。

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