玉ノ井親方 照ノ富士は薄氷の白星発進 簡単に土俵際まで押された場面に見える勘の鈍り

2023年05月15日 04:20

相撲

玉ノ井親方 照ノ富士は薄氷の白星発進 簡単に土俵際まで押された場面に見える勘の鈍り
懸賞を手に一礼し、花道を引き揚げる照ノ富士(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所初日 ( 2023年5月14日    両国国技館 )】 【玉ノ井親方 視点】勝つには勝ったが、照ノ富士にすれば全く満足できる相撲内容ではなかったはずだ。
 横綱といえども本場所の土俵から半年も離れると、相撲勘は簡単には戻らない。右差し狙いで当たっていったが、足が前に出ず左からおっつけられ、土俵際まで簡単に押し込まれた。正代のような腰高なタイプに横綱が押されること自体、珍しい。右からすくい投げが決まって窮地を脱したものの、薄氷を踏むような一番だった。

 先行きに不安を感じさせる滑り出し。ただ、足の状態は悪くない印象だ。蹲踞(そんきょ)の時の膝の曲げ方もいつもと同じだった。今後の復調のポイントは、左でまわしを取って相手の体を引きつけられるかどうか。そのためにはまず立ち合いでしっかり当たって、足を前に出していくことだ。

 序盤を乗り切り勝ち星を積み上げられれば、動きも良くなっていく。ただ油断は禁物。徐々に調子を上げていくしかないだろう。(元大関・栃東)

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